BARホンダのテストドライバー兼リザーブドライバーであるアンソニー・デイビッドソンは、2006年のレースドライバーの座を確保すべくジョーダンとBMWの両チームと交渉中であると明かした。デイビッドソンは、テストではなくレースがしたい、そのための場所を探している、とトルコGPでロイターに対して語っている。
現在まで、彼はわずか3レースのF1グランプリに出場したのみである。2002年にはミナルディで2レース、そしてもう1レースは、今年初め、病欠した佐藤琢磨の代理として出場したたマレーシアGPである。「ひとりの若者が数多くのテストを重ねる、それだけの毎日なんだ」とデイビッドソンは説明する。
「そうするために僕はこの世界に飛び込んだのではないし、テストだけならむしろ後退だ。レースができなくなってテストドライバーの座に甘んじている多くのドライバーと同様にね。彼らもテストドライバーを受けざるを得なかった、テストでこき使われたと言っているよ。幸い僕はそういった仕打ちは受けたことはないけどね。僕は本当にレースをしたいんだ」
また来年に関してデイビッドソンは、以前はジョーダンのようなチームに入るにはスポンサーを連れてこなくてはならなかったが、今はそういうことはなくなっているとも語っている。「普通は(ジョーダンのような)下位のチームでドライバーシートを得るためには、かなりの持参金を必要としていたんだけど、今はまったく用意する必要がなくなっているんだ」。
「ジョーダン/ミッドランドは僕らに接触してきているんだけど、彼らはグリッドに着くためのチャンスを与えることができると言ってくれている。ジョーダンにはエイドリアン(バージェス)がいるし、シーズン初めにはトレバー(カーリン)もいたから、話しやすいチームのひとつだったし、気楽に話をすることができたんだ」
「来年に向けて、BMWとも話をしている。1、2レース前に彼らと話したんだ。でもBMWは最終的に決断するのにまだまだ時間がかかりそうだね。今は彼らにとってもかなり特殊な状況だしね」
デイビッドソンは、ジョーダン及びBMWと交渉をしているにも関わらず、ベストケースはBARでレースをすることであると語っている。
「ここ(BAR)が僕が本当にいたい場所なんだ」とデイビッドソン。「というのは僕が一番フィットしやすいチームだからね。クルマのことはよくわかっているし、チーム自体本当に素晴らしいしね。でもレースできるチャンスが得られなければドライブできる場所を求めていくよ」