ヤマハとMotoGP世界選手権2006年度の契約にサインしたバレンティーノ・ロッシは、その直後にフェラーリで2度目のテストを行った。これにより、将来ロッシは4輪レースに転向か、との憶測がここに来て再燃している。
6度の世界チャンピオンに輝くロッシが初めてフェラーリのF1マシンをドライブしたのは、昨年の4月のこと。フィオラノにあるチームのテスト用コースで20周を走行した。当時の自己ベストは、世界チャンピオンであるミハエル・シューマッハーが記録したタイムの3秒落ちであったとウワサされている。
イタリア国内の報道によれば、ロッシは2日火曜日にフィオラノを訪れ、ほぼ一日を昨年型マシンF2004のドライブに費やし、シューマッハーのラップレコードとほとんど同じペースで周回を重ねたと言われている。また、他ならぬフェラーリ会長、ルカ・モンテゼモロその人がその様子をじっくりと見ていた、とも伝えられている。ロッシは翌3日もテストを行い、2日間の日程を終えたという。
フェラーリのオフィシャルサイトは、今回のテストに関し、以下のようにロッシのコメントを報じている。
「僕はF1マシンへの理解を深めたかったんだ」とロッシ。
「その機会を与えてくれたフェラーリに感謝したい。この2日間は集中した、そして興味深いものだった。かなりの距離を走りこみ、エンジニアの方々やマルク・ジェネと共に作業を行い、マシンのハンドリングを理解し始めることができた。これから2輪に戻るよ。シーズンはまだまだ長い」
フェラーリは2日、ルーベンス・バリチェロがチームを離れ、代わりに現在ザウバー・チームに所属するフェリペ・マッサが加入するという発表を行った。興味深いのは、この発表は、ロッシが来季もMotoGPに参戦すると正式に表明した数時間後に行われたということだ。ロッシがヤマハと交わした新しい契約は、わずか1年である。