R.シューマッハーとR.ゾンタは従来型をテスト。O.パニスがV8エンジンをシェイクダウン
1ヶ月間に4戦というハイシーズンを迎えたF1選手権は、1週間のインターバル期間中だが、チームは休むことなく、スペイン・ヘレスで行われたF1合同テストに参加した。7月13日(水)から15日(金)の3日間に渡って行われた今回のヘレス・テストには、3日間を通して、ラルフ・シューマッハーとリカルド・ゾンタが“TF105”で参加。そして、オリビエ・パニスが来シーズンの規則に則った、新しいV8エンジンを搭載した“TF105”を初めて走行させたが、大きなトラブルに見舞われることもなく、順調なシェイクダウンとなった。
ラルフ・シューマッハー
あなたのテストプログラムは何でしたか?
「我々は今回、ドイツGPへ向けたタイヤのテストを中心に、全体的なセットアップ作業に専念した」
これまでの決勝レースにおけるセットアップに不満があったのですか?
「インディアナポリスでのアクシデントによって、私は先月以降実際にテストに加わることが出来なかったので、レースエンジニアとともに、いくつかの異なるオプションを試してみたかった。このため、夏期休暇前の最後の機会を最大限に利用し、3日間全てに渡ってテストを行った」
テストは上手くいきましたか?
「上手くいった。本当に良いテストとなり、多くの可能性を得られた」
リカルド・ゾンタ
どのような作業に集中したのでしょうか?
「1日目は主に空力に関するテストを行い、2日目はブレーキテストに切り替えた。また、何種類かのブレーキダクトをテストするために持ち込んだ。そして、主にドイツGPで使用するタイヤの評価に関するプログラムを行った」
テストは順調に進みましたか?
「ラルフ・シューマッハーがパフォーマンスに関する大部分の作業を行っている間、私は主にロングランと決勝レースでのタイヤ評価に専念した。ドイツGPの行われるホッケンハイムで役に立ついくつかの情報を学ぶことが出来たと確信している」
オリビエ・パニス
新しい“RVX06”V8エンジンをコースで実際にテストした感触は?
「非常に興味深く、タイヤテストから気分転換が出来た。第一印象は、当然ではあるが、V10エンジンよりもやや遅いということだ。加速力も弱まっているが、コーナーでのGも少なくなっていることにも気付いた。このV8エンジンは、V10に比べ、200馬力は落ちていると思われるが、それは全てのチームにおいて同様だと予測される。このことは、私のような年齢を重ねたドライバーにも、再びF1でのレースキャリアを始めようと考えさせるほどだ」
V8エンジンの振動は体感しましたか?
「予想していたよりはずっと小さなものだった。8気筒エンジンでは、大抵もっと強い振動に悩まされるものだが、3日目には、ドライバビリティも非常に良くなり、予定されていたロングランテストの一部として、午前中だけで35周を重ねることが出来た。トヨタのエンジン開発者達の努力に非常に感銘を受けているということを言っておきたい」