F1第8戦カナダGPは予選前の各45分のフリー走行3、4回目が行われ、マクラーレンのキミ・ライコネンがトップタイムをマークした。2番手のルノーのフェルナンド・アロンソをはさんで、3番手にファン-パブロ・モントーヤがつけ、マクラーレン勢が速さをみせている。佐藤琢磨は5番手で土曜午前のセッションを終えている。
土曜午前のセッション開始5分前、カナダGPの舞台となるジル・ビルヌーブ・サーキットの全面再舗装されたばかりだが、早くもコースの一部が傷みターン1・6・7・9・10・15は改修を受けたと発表された。コンクリートで再舗装された一部分がパッチワーク状になっている。
午前9時、コースオープン。天候は晴れ、気温28度、路面温度35度、湿度70%というコンディションで、フリー走行3回目はスタートした。
セッション序盤はミナルディとジョーダン勢が走行を重ねていった。続けてトップチームでは、マクラーレンの2台がコースインするもインスタレーションラップを行うのみ。モニターTVで走行を重ねるティアゴ・モンテイロの走りを注視し、路面状態を見ている。
セッション中盤に入ると徐々に他のドライバーもコースイン。佐藤琢磨とルノーのフェルンド・アロンソとジャンカルロ・フィジケラが走行を重ね、1分17秒〜18秒台タイムを刻んでいと、フィジケラが1分17秒5をマークしトップに立つ。
セッション終了15分前になるとキミ・ライコネンが1分17秒500でトップに。しかしその直後、アロンソが1分16秒9でライコネンのタイムをブレイクしトップに浮上。さらにアロンソはタイムを1分15秒5にまで更新していった。
9時45分チェッカー。結局アロンソが1分15秒5でトップ。以下2番手フィジケラ、3番手ライコネン、4番手佐藤琢磨、5番手ジェンソン・バトン、6番手マーク・ウェーバー、7番手ミハエル・シューマッハー、8番手ニック・ハイドフェルドで、ここまでのタイム差が1秒以内という僅差での展開となった。区間タイム最高はセクター1、3がアロンソ、2がライコネンだった。
10時15分にスタートしたフリー走行4回目も天候は晴れ、気温30度、路面温度39度、湿度66%というコンディション。このセッションでは開始10分の時点でおよそ半数のマシンが走行を重ねタイムを計測。ここでモンテイロがターン14(最終シケイン)をミス、その2分後にはクルサードもターン1で、そのあと佐藤琢磨もターン8でコースオフ。このとき佐藤琢磨はセクター2で最速タイムをマークしていただけに、やや残念な結果となった。琢磨はその後自走でピットに戻っている。
セッション1/3を終えて、フィジケラが1分15秒226でトップ。2番手アロンソで15秒274、3番手バトンが15秒639、以後モントーヤ、佐藤琢磨、ハイドフェルドと続く。ここまでが1分15秒台のタイムとなった。
セッション中盤に入るとやや荒れた展開に。まずミハエル・シューマッハーがターン7のシケインでスピン! ピットインせずそのまま走り続ける。走行前、ガレージでリヤウイングのトップエレメント交換しているが、マシンはオーバーステア状態のようだ。そしてここまで全く周回のないトゥルーリがピットオフするもストップ。ガレージに押し戻されるも、5分後には再びコースインを果たし周回を重ねている。クルサードは、再び1コーナーでコースオフ。アロンソも同様に、ターン1でコースオフを喫している。
終盤に入ると、各車タイムを上げ、モントーヤが1分14秒745でトップ。僅差で2番手にアロンソ、3番手にセクター2最速の佐藤琢磨と続く。セッション残り10分の時点でミハエル・シューマッハーがスローダウン、ピットイン。
シューマッハーはコクピットを降りる。この時点でトップより0.5秒程遅れ、6番手のタイム。バリチェロもタイムが伸びず9番手タイムをマークするにとどまる。
11時チェッカー。ライコネンが最後の最後で1分14秒232でトップに立つ。以下2番手アロンソ、3番手モントーヤ、4番手フィジケラ、5番手佐藤琢磨までが1分14秒台のタイム。佐藤琢磨のチームメイトのバトンは7番手、トヨタの2人、ラルフ・シューマッハー、トゥルーリがそれぞれ6番手、13番手となった。区間タイム最高はセクター1がモントーヤ、2と3がライコネンという結果だった。