強力なパフォーマンスを発揮し、マーク・ウエーバーとニック・ハイドフェルドが連続で表彰台に乗っているBMWウイリアムズチームは、前向きな気持ちでカナダとアメリカの北米2連戦に臨む。
北米でのレースは、ローダウンフォースで、ハイパワーのサーキットとなり、現在の勢力図が変わる可能性もある。しかし、少なくともモントリオールは、ウイリアムズのドライバーたちの好むコースでもあり、チームとしてもラルフ・シューマッハーが2001年に優勝していることで、いい思い出のあるコースでもある。
ジル・ビルヌーブ・サーキットは、各チームにこれまでとは異なる技術的な要求を課すことになるが、テクニカルディレクターのサム・マイケルは、チームが引き続き表彰台に挑戦できるはずだと考えている。
「モントリオールは、ドラッグが少なく、たくさんの低速コーナーやシケインの間をつなぐストレートがほとんどというサーキットだが、いい追い越しのチャンスが2カ所ある。ただ、ブレーキの摩耗と温度に関しては、最も厳しいコースだ」
「私たちは、マシンに空力のアップグレードをたくさん導入する。フロントとリヤのウイングや、その他のボディワークのパーツが新しい形状になる。これらはみな、進行中のFW27の開発プログラムの成果だ。スタートに関する問題も、BMWとウイリアムズの双方でさらに調査しているので、現在の状況を改善できることを期待している」
これまでにウイリアムズはカナダGPで通算6勝を挙げている。一方、BMWは通算3勝となっており、ブラバムチームと組んで1982年と84年に優勝し、ウイリアムズとのパートナーシップでは2001年にラルフ・シューマッハーが初勝利を挙げている。ハイドフェルドは、ここ2戦で2連続表彰台を記録しており、さらにその記録を伸ばしたいと考えている。
ハイドフェルドはこう語った。「カナダへ行くのが楽しみだ。とてもいいサーキットだからというだけでなく、あの町と人々も好きだからなんだ。サーキットは今年、新しいチャレンジを課してくるだろう。オーガナイザーが再舗装を行ったところだからね。というわけで、何が起こるか、誰にも正確なところは分からないんだ。でも、またマシンに新しいパーツを導入するし、それがうまく働いてくれることを期待しているよ」