ミハエル・シューマッハーがポールtoウインで日本GPを制して今季13回目の勝利を成し遂げ、ブリヂストン・モータースポーツは母国優勝を祝った。
日本GPは、台風22号の影響により土曜日のスケジュールがすべてキャンセルとなったため、予選と決勝が日曜日に行われるという、年間でも異例のレースとなった。
予選1回目、シューマッハーはウエット用タイヤを装着して2番手となる。しかし予選2回目では、金曜日に雨が降ったため試すことのできなかったドライタイヤを装着して、ポールポジションを獲得した。決勝でも、彼はスタートからフィニッシュまで、見事にレースをコントロールした。
「今年の日本GPは、予選と決勝が同じ日に行われるという、稀有でエキサイティングなイベントとなった」と、ブリヂストン社長の渡辺惠夫は語った。「ポールから見事に優勝したミハエル・シューマッハーを、心から祝福する」
「我々ブリヂストンの目の前で、フェラーリが今季17戦目中15勝目を飾ったことを、我々は嬉しく思う。実際、今日(レース当日)は1千人以上のブリヂストン社員が、グランドスタンドで観戦していた。これからブラジルに向かい、引き続き4チームに最高のタイヤを供給するつもりだ」
菅沼寿夫テクニカル・マネージャーは、以下のように付け加えた。「ミハエルが新たな優勝を飾ってくれたが、ブリヂストンの母国で、同僚やブリヂストン社員の目の前での勝利だっただけに、一層素晴らしい出来事となった。大いに実りのあるシーズンが続いており、しかも、フェラーリは、17戦中15勝を挙げた2002年の記録に並んだ。非常に素晴らしいね」
「ルーベンス(バリチェロ)がレースを完走できなかったのは不運だったが、彼のペースは目覚しく、予選15番手グリッドからでも、しっかりとハードにプッシュしていた。レースの30周目には、1分32秒730のファステストラップをマークしたほどだ。2週間後のブラジルでは、彼がもっと幸運に恵まれるよう、我々は心から願っているよ」
「また、ザウバーも積極的で見応えのあるレースを展開していた。ジャンカルロ・フィジケラは今回で5戦連続の入賞を果たし、シーズンが進むにつれチームも進歩していることを、はっきりと示した。大切なことは、ミハエルとルーベンスがタイヤのパフォーマンスに助けられたように、ジャンカルロとフェリペ(マッサ)も先頭集団と同じような速さで、堅実な走りをできたことだ」
「今週末は、どのドライタイヤを使用するかを決定するのが容易ではなかった。けれど、金曜日のウエットタイヤによる走行をベースに、十分な情報を得られた。どうやら正しい選択だったようだね。今から最終戦のブラジルに向けて、タイヤのスペックをどうするか、最終的な判断を下すために全力を注ぐよ」