今週末、Ｆ１は、昨年度はタバコ広告の問題で開催がなかったため、誰もが再開を待ちこがれたスパ・フランコルシャンを訪れる。
山深いアルデンヌ地方の中心部にあるこのサーキットのシリーズ復帰をもっとも待ち望んでいたのは、フェラーリを除けば恐らく、この２レースで表彰台を手にしているルノーだろう。フェルナンド・アロンソは２週間前のハンガリーＧＰで、昨年の優勝に引き続き表彰台の一角を維持した。ミハエル・シューマッハーの圧倒的な強さには対抗できず、３位に甘んじなくてはならなかったのだが。
「ハンガリーの成績には満足している。マニ−クール以降のすべてのリザルトにね」とアロンソ。「メカニカルなトラブルが一度もなかったし、自分自身のミスもなく、期待どおりに物事が運んでいる。毎レースで表彰台をうかがえる位置につけ、時には上がれたり時にはだめたったりするが、でも僕らはあらゆる点で頑張っている」
好成績が続くアロンソだが、スパについては結果の予想を急がず、週末が始まってからのＲ２４の調子を見たいという。
「ハンガリーの前ほど自信をもって臨めるとは思っていないが、今年の僕らは、週末の感触は日を追うごとに変わるからね」と説明する彼。「スパの表彰台を手に入れるのは厳しいチャレンジになるだろうが、だからといって恐れることは何もない。チームは頑張っているし車は速いし、だから週末の間ずっと、僕らの最大限の走りができればいいだけだ」
スパはパドックの誰もが楽しみにするサーキットのひとつだが、ルノーで勝ち星を挙げているヤルノ・トゥルーリも例外ではないようだ。
「ドライバーの真のポテンシャルを本当に示すことができるサーキットだと思う」とトゥルーリ。「１ラップの間にあらゆるタイプのテクニカルなコーナーが揃い、腕次第でタイムを稼げるポイントがいくつもある。ドライバーとしては、全体的な集中力が相当要求されながら、サーキットのリズムをつかんでそれに乗らなければならない。１ラップ中ずっと限界点で走る必要があるのだが、ここではそれが、１分１５秒ほどではなく、１分４０秒もの間続く。またスパは、他の普通のトラックに比べてその限界点を見つけるのが少しばかり難しい」
トゥルーリは最近の戦績はいまひとつながら、今年度末で同チームを離れることをすでに公表しており、この週末辺りでぜひとも運を転じたいと切望している。
「ここ３レースでポイントを取れていないから、一番の課題は車をゴールさせること、そして総合得点を加算することだ。もちろん今も１００パーセントの力で自分自身のため、チームのためにプッシュしていて、自分の選手権順位を固めたいし、ルノーのコンストラクターズ選手権の２位の獲得に貢献もしたい。シーズン前半は絶好調だったから、残る５レースでぜひあの調子を取り戻したい。そんなふうにこのシーズンをいい形で終えられたら僕としては最高だ」
ベルギーＧＰプレビュー：ルノーＦ１
