オランダのメディアの報道によれば、トム・コロネルがミナルディのサードドライバーとして、ついにF1デビューを果たすことになるかもしれない。
元ミナルディのヨス・フェルスタッペンのパーソナルウエブサイトに掲載された記事によると、フェルスタッペンのかつてのスポンサーの支援を受けて、コロネルがポール・ストッダートと契約を結ぼうとしているというのだ。浴室用品のサプライヤーであるウィルクスは、かねてよりストッダートの秘蔵っ子でもあるクリスチャン・アルバースを支援すると噂されていたが、どうやらアルバースよりずっと年長のコロネルに鞍替えしたらしい。
今のところ、チームもウィルクスもコロネルの起用について正式なコメントをしていないが、フォーミュラ・ニッポンの元チャンピオンでもあるコロネルが先週、自身のウエブサイトに掲載したコメントによれば、少なくとも交渉は実際に行われているようだ。彼はテストドライバー兼リザーブドライバーとしてのオファーを受けており、この契約が交わされれば、ゾイト・バウムガルトナーかジャンマリア・ブルニのいずれかがレースに出られなくなった場合には、コロネルがその代役を務めることになる。
「まだ話が決まったわけではない」とコロネル。「今日は大混乱の一日だった。とにかくずっと電話が鳴り止まないんだ。とりあえずは気持ちを落ち着かせて、何が起こりつつあるのかを理解する必要がある。もしこの話が実現すれば、忙しい生活を送ることになるだろう。それは一生に何度もないチャンスだから、つまらないことでダメにしたくはない。僕自身にその仕事を受ける準備ができていることは保証できるよ」
ウィルクスは、コロネルの起用を条件としてミナルディの2004年のメインスポンサーになる可能性が高いと見られている。ただし、チームは中国のスポンサー候補とも交渉を続けており、ウィルクスと契約に至るかどうかはそちらの結果次第だという。交渉の最終期限は3月3日に定められているが、これはオーストラリアで2004年シーズンの開幕戦がスタートするわずか2日前だ。
コロネルはフォーミュラ・ニッポンやスポーツカー耐久レースで活躍したベテランながら、F1での活動実績はないため、金曜のテストセッションに参加する資格を有している。