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ホンダ田辺TD木曜インタビュー:新たな進化を果たしたホンダPU「今回のスペック4はひとつの到達点」/F1ベルギーGP
2019年8月30日
F1第13戦ベルギーでホンダは、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)とダニール・クビアト(トロロッソ)のマシンに、スペック4のパワーユニット(PU/エンジン)を投入する。今回のスペック4ではどのような向上を果たしたのか。そして、レッドブルとトロロッソのドライバー交代について、気になる点を田辺豊治テクニカルディレクターに聞いた。
———————————–
──スペック4の投入を決めましたが、各チーム1台ずつにしたのはなぜでしょう。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):この先どう使って行こうか、チームとも話し合って決めました。ペナルティの状況、選手権ポイントなども考え合わせてですね。
──スペック3との違い、進化の度合いは?
田辺TD:パフォーマンスと信頼性、両方のバランスがうまく取れた形で性能が向上したスペックになっています。
──前回はターボチャージャーの変更がメインで、エンジン本体にも合わせて改良が加えられました。スペック4の改良点はどこになりますか。
田辺TD:今回はMGU-H(熱エネルギー回生システム)、ターボに変更はなく、ICE(内燃機関)の改良がメインです。
──燃焼効率が上がったということでしょうか。
田辺TD:燃焼系の向上ですね。
──信頼性向上も、ICEに対してですか。
田辺TD:そうですね。スペック3もそうでしたが、最大限のポテンシャルをいかに長く使うか、それを目指して開発を続けてきました。そのためには信頼性とパフォーマンスをスペック3以上にレベルアップさせる必要があるわけですが、今回のスペック4はそのひとつの到達点です。
──スペック2から3への変更に比べると、今回のスペック3から4の方が、進化の度合いが大きいのでしょうか。
田辺TD:秘密です(といいながら満面の笑み)。
──その笑顔がすべてを語っているように見えますね。
田辺TD:そうですね(笑)。目に見える形のステップアップをしたものを持ってきています。
■ホンダFが鈴鹿を含めた今後のレースでスペック3を使う可能性
──根本的なパワーアップにはICEの改良が欠かせないと思うのですが、スペック4はその意味では大きな進歩といえるでしょうか。
田辺TD:スペック3の進化版と考えていただければ。
──今後のレースで、サーキットによってはスペック3を使うこともあり得ますか?
田辺TD:もちろん、最新スペックが最良なのはたしかなんですが、ペナルティのことを考えれば旧スペックをまったく使わないわけにもいかない。そこは年間通しての、やりくりですね。
──スペック4自体は、かなり前から準備ができていて、その上で、投入のタイミングを測っていたのでしょうか。
田辺TD:3週間の夏休みが入ることで必要な台数を揃えることができました。それと夏休み明け以降、高速サーキットが続くことも考慮して、ベルギーでの投入は狙っていたタイミングでしたね。
──燃料のアップデートは入っていませんか?
田辺TD:同じタイミングでは入りません。
──振り返ってみると、スペック3投入後のキャリブレーション(計測数値の最適化)はかなり苦労した部類だったんでしょうか。高温対策とかラグの問題が出ましたが。
田辺TD:たしかに投入後も、いろいろ改良は重ねました。最後の詰めをしながら、レースを戦った感じですね。ただ去年のスペック3の状況に比べると、その後の学習もあって、かなりスムーズに行けたと思っています。
──残り9戦のこのタイミングでスペック4を投入したということは、今後さらなるアップデートもあり得ますか?
田辺TD:……頑張ります(笑)。いろんな状況を見据えつつですが、新たなスペックを出すたびにペナルティが待っている。そこをどう考えるかですね。
■ピエール・ガスリーとアレクサンダー・アルボンの交代人事について
──たとえばコンストラクターズ選手権でフェラーリと2位争いをするような状況だと、性能向上とペナルティの兼ね合いを考えないといけないですね。
田辺TD:そういうことも、ありますね。もちろんトロロッソの5位争いも、重要ですし。争いはさらに拮抗しています。
──今回のレッドブル人事について。個人的感想でもけっこうですが……。
田辺TD:個人的にはビックリしましたが、ホンダ側のやることはまったく変わっていません。スタッフもドライバーといっしょに動かずに、今までの流れの中にドライバーがスッと入る形にしました。
──一応、スタッフを代えるかどうかの話し合いはしましたか?
田辺TD:しました。でも話し合うというほどのものではなかったです。
──シーズン途中のドライバー交替は、ホンダとしても避けてほしかったのでは?
田辺TD:あくまでチーム事情ですから、われわれはその決定を尊重するだけです。何より今回は、同じパワーユニットを供給している2チーム間での異動で、まったく別のチームからドライバーが来たわけじゃないですからね。不都合はありませんでした。両チームにとって、前向きな形になってくれることを願っています。
(Kunio Shibata)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
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1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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