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バトン8位入賞

2003年4月21日

 サンマリノGP決勝レースで、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは8位完走。第2戦マレーシアGP以来、3戦連続してポイントを獲得した。ジャック・ビルヌーブはマシントラブルでリタイアとなった。

 前日までの予報では、レース後半には雨が降りだすと言われていた。しかし、サーキット上空は昼近くになるにつれ、青空が広がっていく。午後2時のレース開始時点では、湿度が45%まで下がり、どうやら雨の心配はなさそうだ。この時点で気温18C、路面温度21C。路面はもちろんドライと、絶好のレースコンディションとなった。

 レッドシグナルが消え、各車一斉にスタート。ところが7番グリッドのジャック・ビルヌーブは、グリッド上で立ち往生した前車に行く手を阻まれ大きく出遅れ、13番手まで後退してしまう。ジェンソン・バトンはそれほどでもなかったものの、一つ順位を落とし10番手に。

 11周目に入り、前を走るマシンが1回目のピットに入り始める。これで15周目の時点には、バトン7番手、ビルヌーブ8番手までポジションを上げる。そして16周目にジェンソンが、18 周目にジャックがそれぞれピットインし、順調に作業を終えコースに復帰。ところが、ジャックのマシンが次の周のピット前ストレートで突然スローダウン。エンジン配線が燃えたことによる電気系トラブルにより、リタイアとなってしまった。


 ほとんど全てのマシンが1回目のピット作業を終えた22周目の時点で、バトンは9番手。しかし、このサーキットではほとんど抜ける場所がないだけに、バトンは我慢の走りを強いられる。そして28周目。前を行くO・パニス(トヨタ)が2度目のピットインし、これで入賞圏内の8番手に上がる。さらに33周目にJP・モントーヤ(ウィリアムズ)が3回目のピットインに入り、バトンは7番手までポジションアップ。

 38周目にバトンは2回目のピットイン。残り24周をノンストップで走り切る為、多目に燃料給油を行なう。残り20周となった42周目の時点でバトンは8番手。入賞圏内のポジションをキープしている。そしてこのままチェッカーを受け、第2戦マレーシアGP以来の入賞を果たした。優勝はM・シューマッハ(フェラーリ)。この日の朝に母親を病で亡くし、その悲しみを乗り越えてのシーズン初勝利だった。

中本修平
エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「ジェンソンは良く頑張ってくれましたね。これで3戦連続してポイントを獲得する事が出来ました。ただ、内容的には今回のレースには不満が残ります。ジャックのマシンに問題が発生してしまったことは、とても残念です。最後に、MotoGPライダー加藤大治郎選手のご冥福を心よりお祈り申し上げます。」




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