マクラーレン・ホンダの2台が、ハンガロリンクで好調な滑り出しを披露した。金曜日のフリー走行1回目にフェルナンド・アロンソが7番手、そしてストフェル・バンド―ンも8番手のタイムをマーク。
今シーズン、アロンソだけでなく、バンドーンも初日からそろってトップ10内に入ったのは、第9戦オーストリアGPのフリー走行1回目、第10戦イギリスGPのフリー走行1回目に続いて3戦連続。
しかも、今回のハンガリーGPではフリー走行1回目だけでなく、フリー走行2回目でもアロンソが8番手、バンドーンは10番手と2セッション連続でトップ10内につけた。これは今シーズン初めてのこと。チームメイト同士のパフォーマンスに大きな違いがないということは、マシンの総合力が上がって来ているという証拠である。
好調な走りを見せていたマクラーレン・ホンダだが、フリー走行2回目の終盤に、バンドーンのマシンにトラブルが発生した。ピットからの無線の指示でスロー走行していたバンドーンは、ピットイン直前に「Very strange noise」(とても変な音がする)と言ってピットロードに入って行った。
「MGU-Hの水圧が低下して、その後ベアリングが壊れたようです」(長谷川祐介総責任者)
ただし、これはいわゆる金曜日エンジン。交換してもペナルティの対象にはならない。しかも、このトラブルは過去の症状と同じで、想定していたことだった。
「このMGU-Hは一つ前の仕様で、結果的に2レースしか持たないと言われていたものです。マイレージ的には今日で終わるとは思っていませんでしたが、だいたい限界に達していました」(長谷川総責任者)
ちなみにバンドーンが金曜日に走らせていたICE(エンジン)はスペック3ではなく、過去のレースで走らせていたスペック2だった。
長谷川総責任者は「金曜日なので、順位を考えるのはまだ早い」と、今シーズン初めて初日2セッション連続で2台そろってトップ10に入った事実を謙遜していたが、手の内を隠していたのはじつはマクラーレン・ホンダだった。
2台そろってスペック3を使用する土曜日。どこまでペースを上げることができるか。アロンソだけでなく、今回はバンドーンの走りにも注目したい。