2015年F1第7戦カナダGPは6日、モントリオールのサーキット・ジル・ビルヌーブで公式予選が行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが今季5度目のポールポジションを獲得した。
午前中の2度にわたる赤旗で予選シミュレーションを行うことができなかったハミルトン。若干、不安を抱えるなかで予選を迎えたが、結果的には盤石の走りでトップタイムをマークし、現役最多を誇るセバスチャン・ベッテルにあと1と迫る通算44回目のポールポジションを手に入れた。
ハミルトンはQ3最初のアタックで1分14秒393を記録し、チームメイトのニコ・ロズベルグにコンマ3秒のギャップを築くと、終盤のラストアタックでも逆転を狙ったロズベルグを寄せ付けず、難なくポールポジションを確定。一方のロズベルグは「ひどい予選」と不満をあらわにするなど、チーム間のコミュニケーションミスでタイヤのセッティングを失敗した様子。会見では「オーバーテイクのチャンスはあるから、まだ終わっていない」と決勝に前向きなコメントを残したが、その表情にはいつも以上に悔しさがにじみ出ていた。
3番手はライコネン。彼はアタックラップで一瞬挙動を乱しコンマ数秒を失ったが、かろうじてウイリアムズのバルテリ・ボッタスを退けることに成功し、今季最上位となるポジションを獲得。一方、チームメイトのセバスチャン・ベッテルは予選最初のQ1でMGU-Hのトラブルが発生。終盤になんとかタイム計測にこぎ着けたが、Q2進出ラインの15番手にはあと一歩届かず、まさかのQ1敗退。同じくパワーユニット関連のトラブルに見舞われたウイリアムズのフェリペ・マッサもベッテル同様、早々とノックアウトされている。
そのマッサのチームメイト、ボッタスは4番手。今週末好調のロマン・グロージャンとパストール・マルドナドのロータス勢が5、6番手で続き、フォース・インディアとレッドブルの4台が残るトップ10を形成した。
マクラーレン・ホンダは、午前中のトラブルを克服したフェルナンド・アロンソがQ2に進出し14番手を確保したが、FP3終盤にコース上でストップしたジェンソン・バトンはERSのトラブルにより予選出走を断念することに。
ただ、トロロッソのマックス・フェルスタッペンが5基目のパワーユニット交換と前戦モナコのペナルティで15グリッド降格となるため、最下位スタートは免れている。