2度のF1チャンピオンであり、3年にわたってDTMに参戦してきたミカ・ハッキネンが、プロのモーターレーシング活動から引退することを明らかにした。
ハッキネンは1998年と1999年にF1でタイトルを獲得、2001年末でF1から退いた後、2005年にDTMを舞台にドライバー活動を再開した。メルセデスでDTMを戦い、3年間を過ごしたハッキネンだが、シュトゥットガルトで開催された“スターズ・アンド・カーズ”というイベントにおいて、レースから引退することを発表した。
「今引退の決心をするのは、たやすいことではなかった」とハッキネンは語る。
「しかし、そろそろプロのモーターレーシングに別れを告げる潮時だ。もちろん今でもレースを愛しているし、今後も楽しみのためにレースをすることはあるだろう」
「去るにあたって複雑な心境ではある。モータースポーツで知り合ったたくさんの友人、特にメルセデス・ベンツ モータースポーツのファミリーに“Auf Wiedersehen”(ドイツ語で“さようなら”)を言うのは簡単なことではない。F1でもDTMでも僕のすべての成功は、ノルベルト・ハウグ、そしてこのブランドと共に成し遂げたものだ。このことを本当に誇りに思う」
「だが一方で、メルセデス・ベンツブランドと今後も密接なかかわりと保っていくことを嬉しく思っている。私たちは長期的な協力関係を結ぶことで合意した。詳細については、後日明らかにする予定だ」
1998年にタイトルを取った際にドライブしていたMP4-13でハッキネンが数周のパレードラップを行うのを見守ったメルセデス・モータースポーツのボス、ハウグは、メルセデスファミリーにとっては悲しい日になったが、今後もハッキネンとの関係を継続できるのは嬉しいと語った。
「今日、ミカの引退を聞いて、本当に悲しく思う」とハウグ。
「レースドライバーとしての彼がいなくなるのを、全員が寂しく思っている。彼は、F1とDTMで、ほぼ200戦をメルセデス・ベンツと共に戦った。しかし今後もブランド大使として私たちに協力してくれることになり、これは非常に嬉しいことだ」