今後の動向に注目が集まるドライバーのひとり、クリスチャン・アルバースが、1日、母国オランダでメディアを集め、来季のF1活動について何らかの発表を行うようだ。
アルバースはミナルディで印象深いデビューシーズンを送ったが、同チームはレッドブル・レーシングに買収され、1日からスクアドラ・トロ・ロッソとして生まれ変わったことで、彼は2006年のシートを失うこととなった。しかし代わって、ミッドランドF1やウイリアムズの候補者として、彼の名前が挙げられてきた。
同じく2005年デビュー組のナレイン・カーティケヤンや佐藤琢磨というライバルもいるものの、最近ではアルバースはウイリアムズ入りするのではとのウワサが高まってきている。IRLチャンピオンのダン・ウエルドンもウイリアムズのドライバー候補であると言われているが、F1への転向が実現できるならば、BARまたはホンダのセカンドチームのシートに収まる可能性の方が高いとみられている。
新たにコスワースからエンジン供給を受けるウイリアムズは、来シーズンから金曜のフリー走行で毎戦サードカーを走らせるという恩恵にさずかる。もしもニコ・ロズベルグがマーク・ウエーバーのパートナーに決まれば、アントニオ・ピッツォニアがもう1年テストドライバーとして残留することはないとみられている。そうなればコスワースと関係の深いアルバースに、サードドライバーのチャンスがめぐってくることもありうる。
一方でミッドランドは、アルバースにレギュラードライバーの座をオファーできる状況にある。カーティケヤンもティアゴ・モンテイロも2005年シーズンに有望なパフォーマンスを見せていたにもかからわず、シートが2つともまだ空いているからだ。チーム・オーナーのアレックス・シュナイダーは元ジョーダンに自身の資金を大量に注ぎ込むつもりはないとみられており、オランダ国内のスポンサーが多数ついているアルバースの存在が、さぞや魅力的に映っていることだろう。アルバースは、ミナルディでシートを獲得する前の2004年、ジョーダンのテストに参加している。
しかし、その多額のスポンサーマネーは、ウイリアムズにとっても見逃せないものなのではないだろうか。2006年シーズンを前にエンジン・パートナーだったBMWが去った上、重要なスポンサーだったヒューレット・パッカード(HP)との契約も終了しているからだ。