アメリカで噂されるところによれば、インディ500ウイナーでありIRLチャンピオンのダン・ウェルドンが来シーズンはF1入りし、1年の“見習い期間”をおいて2007年にレギュラーシートを得るという。
イギリス人のウェルドンは、スポンサーマネーの不足からヨーロッパでのステップアップの道を閉ざされ、母国を後にした。SpeedTV.comの報道によると、そのウェルドンに、ウイリアムズ入りの可能性があるという。ウイリアムズは2006年のテスト兼リザーブ役を務めるサードドライバーを探しており、2007年には、マーク・ウエーバーが動けば、レギュラーシートが空くことになる。GP2の新チャンピオンであるニコ・ロズベルグはすでに2006年にウエーバーのチームメイトとなる契約を結んでいるといわれている。
しかし、そうした噂の中、ウェルドンのホンダとのつながりから、他の可能性も取り上げられている。ウェルドンはホンダエンジンでIRLタイトルを獲っており、BARチームかあるいはホンダのセカンドチームに加入するかもしれないという。両チームとも来シーズン、金曜のフリー走行でサードカーを走らせることができ、F1ではテスト規制があることを考えると、ウェルドンにとってF1マシンで走りこむいいチャンスとなるだろう。
BMWもまた、2006年にサードカーを走らせる権利を有しているため、ウェルドンの加入チーム候補のひとつに挙げられている。Grandprix.comによれば、かつてのザウバー・チームであり、来季BMWのワークスとなるこのチームが最有力で、ニック・ハイドフェルドのチームメイトはまだ確定していないことから、2006年のレギュラーシートにつく可能性さえあるという。ジャック・ビルヌーブはザウバーとの2005〜2006年の契約にサインをしているが、彼は新人に道を開けさせられるのではないかと見られている。
IRLチーム、アンドレッティ・グリーン・レーシングは、ウェルドンをトニー・カナーン、ダリオ・フランキッティ、ブライアン・ハータと再び組ませ4台体制にしたいと考えているが、ウェルドンは新たな契約締結を引き伸ばしている。しかし彼は、F1行きは何も確定していないと話す。
「僕はまだ誰とも契約していない」とSpeedTV.comで語るウェルドン。「僕はエージェントと一緒にいくつかのF1チームと話をしている。そのことは秘密でもなんでもないよ」
関係者によれば26歳のウェルドンがどのチームに行くのかは、いずれにしても火曜日には明らかにされるだろうという。この日には、ホンダのセカンドチーム発表の記者会見が行われることになっているが、これが偶然なのかどうかはすぐにはっきりするだろう。