ミナルディのオーナー、ポール・ストッダートは最後の声明を発表、チーム全員に対し感謝の言葉を述べた。特に、同僚のクリスチャン・アルバースから酷評されたロバート・ドーンボスについては、その貢献を大いに賞賛している。
レッドブルへのチームの売却が31日に完了するのに伴い、ストッダートはチームに感謝と敬意を表すために、最後の声明を発表した。
「チームを新オーナーに引き渡す時が近づいてきた今、この機会に、ミナルディの全スタッフに感謝したい。レースチームと、イタリアとイギリスのファクトリーのスタッフ全員に、過去5年間のサポートを感謝し、与えられたリソースからして信じられないほどの仕事を成し遂げてくれたことに感謝する。そしてまた、2005年にドライブしてくれたドライバー全員にも感謝したい。パトリック・フリーザッハー、クリスチャン・アルバース、ロバート・ドーンボス、シャノック・ニッサニー、エンリコ・トッカチェロが、チームに価値ある貢献をしてくれたことに感謝する」
「特に、ロバート・ドーンボスが、困難な状況というべき中にあって素晴らしい仕事をしてくれたことを指摘したい。彼がチームに加わったのは、第12戦のホッケンハイムからだった。ミナルディ・コスワースPS05を事前にドライブしたことはなく、GPに出場したこともなかったのに、すばやく適応して、マシンにもチームにもすぐに慣れ、たちまちペースをつかんだ」
「我々のために出走した8レースで、彼は、高レベルのドライビング技術と常にポジティブな態度、そして優秀な技術的能力を示した。実際、彼は比較的短い間しか我々のところにいなかったのだが、ロバートのフィードバックが新車の開発に重要な貢献をしてくれたことは間違いない」
エンジンサプライヤーのコスワースや、チームの商業パートナー、技術パートナーへの感謝を付け加えた後、さらにストッダートは「世界中の何千人というミナルディのファンの方々が、ファエンツァの苦闘する弱小チームを長年にわたって無条件に応援してくれたこと」に特に感謝した。
しかし、最後のコメントは、チーム創設者のジャンカルロ・ミナルディのためにとってあった。ストッダートは彼のことを「勇敢」であり「不屈」であったと賞賛した。
「そもそも、彼がF1に打って出ようとするビジョンと勇敢さを持ち合わせていなかったとすれば、またその過程で生ずる無数の問題や困難に対処する不屈さがなかったとすれば、チームは間違いなく、多くの有名な、しばしばもっと財力のあったチームたちと同じ運命をたどり、途中で挫折していたに違いない。残念ながら、今ミナルディの名はこのスポーツから消えようとしているが、過去21年間チームの中で明るく燃え続けてきた闘争心は、新たなオーナーたちの元でも生き続けていくはずだと、私は固く信じている」