ミシュランのボス、ピエール・デュパスキエは、今週末のベルギーGPが雨になったとしても、新型ウエットタイヤを使う準備は整っていると述べた。
今シーズンはここまで、ミシュランが圧勝してきたが、ブリヂストンは昔から雨のレースに強い。もっとも、今年は今のところ、どちらが雨に強いのか明らかになるようなウエットレースが行われていない。
「スパは他とまったく異なるサーキットだ」とデュパスキエ。「特に2つのコーナー、ラディヨンの上り坂とブランシモンでは、シャシーセットアップの完成度とドライバーの勇気はもちろん、正確な判断力が欠かせない」
「左側と右側、両方のタイヤに大きな負担がかかる。いずれも320km/h前後の速度だからね。通常より大きな負担がかかるので、特別なタイヤを準備する必要がある」
「想定される路面温度には大きな幅がある。従って、どのような天候にも対応できるように、幅広い種類のパフォーマンスが可能なタイヤを選ぶ必要がある」
「スパはいつ雨が降ってもおかしくない。降り出せばみんな少し慌てるかもしれないが、私たちは最新スペックのウエットタイヤをいつでもレースで使えるように準備している。このタイヤを使うことになれば、今シーズン初めてのことになる」
ルノーのエグゼクティブエンジニアリングディレクター、パット・シモンズは、ミシュランが用意するタイヤに自信を持っている。
「タイヤの面からすれば、スパでタイヤにかかる負担はかなりのもので、しかもそれが時間的にも長い」
「前後と横方向にかかる負担に加え、オールージュでは垂直方向の負担もかかるため、スパはタイヤにとってチャレンジングなサーキットだ」
「しかし、ミシュランはこの面でのリサーチを徹底的に行っているので、当日は特別開発されたコンストラクションを使うことになるだろう。とても高いレベルのパフォーマンスを発揮してくれると信じている」