トルコGPで“不思議な”タイヤトラブルに見舞われたBMWウイリアムズF1チームは、今週末にモンツァで行われるイタリアGPを前に、FW27に数々の“予防的な変更”を加えたことを明らかにした。
ウイリアムズチームは、マーク・ウエーバーとニック・ハイドフェルドの2人ともが、2度にわたって右リヤタイヤのトラブルを起こし、リタイアを余儀なくされた。
ウイリアムズの出した声明は以下の通りとなっている。
「チームはトルコでのタイヤの事故に関する調査を完了した。判明した限りでは、メカニカルセットアップやボディワークの形態、タイヤのたわみなどの一定の状況が、前戦でのトラブルを引き起こしたという結論に達した」
「この領域におけるマシンスペックは、これまでのグランプリでは問題なくレースを行ってきたわけだが、数々の予防的な変更を施したことで、もはや問題が再発することはないとエンジニアたちは確信している」
一方、ウィリアムズのテクニカルディレクターであるサム・マイケルは、先週のモンツァテストでもこの問題を調査したと述べた。
「イスタンブールで遭遇したタイヤの問題に対処するため、私たちはミシュランと共に、空気圧やキャンバー角など、可能な変更をすべて試してみた」とマイケルは説明した。「ウイリアムズのグローブにある研究開発室では、そのラップでタイヤにどのようなたわみが生じるかを調べるために、タイヤの負荷試験も行った。最終的には、モンツァテストで、タイヤがマシンのどこかに触れる可能性を確実になくすように、様々なボディワークの形態を試してみた」
「また、今度のレースに向けて、FW27の最適な状態を選択するために、冷却のレベルや、ブレーキのセットアップ、タイヤの評価テストも行った」
さらにイタリアGPを展望して、マイケルは次のように付け加えた。モンツァは「ロングストレートが多く、たくさんのシケインと4つの重要なコーナーがあり、トップスピードも年間で最も高くなる」ために、他のサーキットから抜きん出た存在だという。
「トップスピードを稼ぐために、セットアップではドラッグを非常に少なくする必要がある。私たちはモンツァ用の特別なフロント&リヤウイングを使用する。中速のコーナーでバランスがいいことと、縁石を乗り越えるときにマシンが扱いやすいことが重要なんだ」とマイケルは述べた。