F1第14戦トルコGPの公式練習1回目と2回目が、トルコ・イスタンブールのイスタンブール・パーク・サーキットで行われた。今年初めてF1グランプリが開催されるサーキットでの、初の走行となるこの日、パナソニック・トヨタ・レーシングは、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーに、サードドライバーのリカルド・ゾンタを加えた3人が、金曜日の公式練習に参加した。高低差70mという難コースの攻略へ向け、ドライバー達はサーキット入りした木曜日から、徒歩やスクーターなどでコースの下見を行い、初走行へと臨んだ。午前11時から1時間に渡って行われた公式練習1回目は、晴れてはいたものの、気温28度、路面温度39度、湿度59%と、予想されていたより低い温度で開始された。いつも通り公式練習の開始直後からコースイン、最多の25周を走り込んだリカルド・ゾンタが4番手タイム。コース習熟へと周回を重ねたラルフ・シューマッハーが12番手、ヤルノ・トゥルーリが13番手となった。2時間のインターバルを挟んで午後2時から行われた公式練習2回目は、雲が広がり、気温27度、路面温度も35度とそれほど暑くならない中で、タイヤ評価及びセットアップが進められた。セッション終了間際には、激しいトップタイム争いを展開したリカルド・ゾンタがトップタイムをマーク。ヤルノ・トゥルーリが9番手、ラルフ・シューマッハーは16番手と、パナソニック・トヨタ・レーシングは、新サーキットへの手応えを得て、明日午前中の公式練習と午後の予選、そして、日曜日の決勝へと挑むことになった。
ヤルノ・トゥルーリ:
「とても興味深いサーキットだ、しかも他の一般的なサーキットよりもかなり難しい。いくつかのアップダウンと、8つのチャレンジングなコーナーがあるが、我々は、2回の公式練習を通じて、問題なく作業を進めることが出来、満足行く公式練習の1日となった。公式練習1回目と公式練習2回目の序盤、適切なタイヤの選択に悩み、僅かに走行時間を失ってしまったが、すぐに最適なタイヤとバランスを見出し、より完璧なロングランを行うことが出来た」
ラルフ・シューマッハー:
「イスタンブール・パーク・サーキットは、チャレンジングなコースで、レイアウトも通常とは異なり、F1において我々が、長い間出会う事が無かった、「何か」がそこにある。路面は、僅かな凸凹があるだけで、コースは全体的に非常に滑らか、また十分なラン・オフエリアが有り、とても安全だ。セットアップに関しては、ストレートでのスピードを重視し、低速コーナーでは妥協する必要がある。タイヤ選択は極めて重要になるだろうが、“TF105”は非常に好調で、リカルド・ゾンタのラップタイムは、我々がここで十分な競争力を発揮し、さらに力強い結果を狙えるということを示している」
リカルド・ゾンタ:
「イスタンブール・パーク・サーキットはドライバーにとって楽しめるサーキットで、良い一日となった。反時計回りのサーキットだが、インテルラゴスとは違い、最もきつい左回りのコーナーが下りだったこともあり、首に負担を感じることはなかった。走行中は混雑と、イエローフラッグに見舞われたが、セッション終了間際に、クリアラップを得ることが出来た。路面は思っていたより良く、ラップタイムも予測していたよりもかなり速かった。もちろん路面状況はどんどん良くなって行き、タイヤの限界を見極める状況も体験したが、今夜の検討へと、多くのデータを収集できた。ここまでは良い状況で来ている」