F1世界選手権第7戦ヨーロッパGPの公式練習1回目と2回目が、ドイツのニュルブルクリンク・サーキットで行われた。
ニュルブルクリンク・サーキットは、パナソニック・トヨタ・レーシングの本拠地のあるケルンから最も近く、また、地元出身のラルフ・シューマッハーと、ドイツF3参戦経験を持つヤルノ・トゥルーリの2人にとっても経験豊富なサーキットであり、その活躍に期待がかかる。
公式練習1回目は、午前11時から1時間にわたって、気温26度、路面温度39度、湿度36%の下で行われ、リカルド・ゾンタが3番手、ラルフ・シューマッハー10番手、ヤルノ・トゥルーリが11番手のタイムをマークした。その後、2時間のインターバルを挟んで午後2時から1時間にわたって行われた公式練習2回目は、気温29度、路面温度50度と、気温、路面温度ともに上昇し、ドライバーにとっても、タイヤや車体にとっても厳しい暑さの中でのセットアップとなった。この厳しい条件の中で、リカルド・ゾンタは最多の33周を走り込み、トップに1000分の7秒差という僅差の2番手タイムをマーク。順調にセットアップを続けたラルフ・シューマッハーは10番手、ヤルノ・トゥルーリは11番手につけた。収集したデータを元に、タイヤ選択とセットアップの改善を行い、このヨーロッパGPより1回アタックに変更された明日の予選へと臨む。
マイク・ガスコイン シャシー部門 テクニカルディレクター
「今日は実りの多い1日目となった。メカニカルな問題は全く発生せず、2人のレースドライバーもプログラムを完了することが出来た。また、リカルド・ゾンタも、午前中のタイヤ評価と午後のロングランテストという全てのプログラムを終了し、タイヤ選択のための良いデータを得ることが出来た。今日は数多くのイエローフラッグが出たことで、タイヤが新しい状態でのデータ収集が難しかったが、全体的に見て、我々の競争力は高いと感じられた。決勝では表彰台フィニッシュを狙っていきたい」
高橋敬三 技術コーディネーション担当ディレクター
「路面グリップの変化と多くのイエローフラッグに悩まされたが、タイヤ選択のためのデータ収集は順調にいった。ここは我々のファクトリーにも近く、毎日たくさんの応援団が来るので彼らのためにも、明日に向けてさらに改良をすすめる」