BARホンダは、バレンシアでのプレシーズンを終え、来週行われるオーストラリアGPに向け、新車007のスペックを決定した。
火曜日から始まった3日間のテストでは、レースドライバーの2人、佐藤琢磨とジェンソン・バトンが担当、空力の評価と短期間のタイヤプログラムをこなした。
バトンは、水曜日にテストに合流したが、サーキットの路面状況はウェットで、また、テストを行うには気温が低すぎた。木曜日の天候も変わりやすいものだったが、前日より好転し、バトンは92周をこなしてその日のファステストを記録した。
「今週は難しいテストだったよ。寒くて雨まじりの天気だったからね」とバトン。「水曜日はまったく走れなかったし、いいテスト結果を得るには寒すぎると思ったよ。木曜日はかなりよくなったから92周できて、有効なウェットテストを行えた。来週末の開幕レース前には終わらせておきたかった大事な評価テストのデータも得られたしね。シーズン前の準備としてはポジティブなものだったからメルボルンが楽しみだよ」
またBARのテストチームマネージャー、アンドリュー・アルスワースは、「最後のプレシーズンテストは天気の影響で、予定していたプログラムは限られたものになったが、メルボルンに向けてのスペックを最終決定することができた」と語っている。「2005年用の新レギュレーションは、我々のテストプログラムに変更を生じさせた。今年は、より耐久性をもたせることに重点を置いた。コンセプトカー及び新車007をあわせてこの4カ月で21000km走ったよ。この期間に努力とサポートを行ったチームに、信頼性が与えられるものだと思っている。我々はオーストラリアでの開幕レースを楽しみにしている。そこでレースにおける007の本当のパフォーマンスを評価することができるだろう」
1月の007発表の後、BARはホンダエンジンのテストを行いながら、タイヤと空力に焦点を当て9000kmを走り込んだ。今、チームの注目はメルボルンに移っている。007にとっての初レースとなるので今回の準備の結果がレースにつながることとなるだろう。