F1第10戦、フランスGPがマニ−クール・サーキットで開幕。今シーズン初めて雨のセッションとなったフリー走行1回目は、フェラーリのルーベンス・バリチェロがトップタイムをマークした。
金曜日の11時から行われたフリー走行1回目の天候は、開始当初は晴れ。上空に厚い雲が垂れ込め、その間から陽が差し込む天気だ。気温20度、路面温度27度、湿度61%というコンディションになっている。
前戦アメリカGPで負傷したラルフ・シューマッハーの代わりにウイリアムズBMWのステアリングを握るのは、マルク・ジェネ。マクラーレン・メルセデスのレースカー2台はバージョンアップモデルのMP4−19“B”となっており、スペアが旧車MP4−19という陣容である。
まずはセッション開始7分、ここまで9戦8勝のミハエル・シューマッハーが、周回4周目に1分15秒713のタイムをマーク。コーナー途中でフラつきながら、昨年のポールタイムより0.7秒遅いタイムをマークしている。
フェラーリ勢は、続いて開始12分にルーベンス・バリチェロが1分15秒467でミハエル・シューマッハーのタイムを上回りトップに浮上。しかしその直後の11時13分、雨が落ち始める。ついに今季初のウエット・トラックになった。
コース上では、開始16分にBARホンダのテストドライバー、アンソニー・デイビッドソンがターン13でコースオフ。コースには復帰するが、その後コース上に誰もいない状態が続く。気温19度、路面温度23度と若干下がっている。
そんな中、開始24分にジャガーのビョルン・ウィルドハイム、ジョーダンのニック・ハイドフェルド、BARのデイビッドソン、ウイリアムズのジェネらがウエット・タイヤでコースイン。開始25分にはエクストリーム・ウェザー・タイヤ使用許可が出る。デイビッドソンは1分40秒823のタイムをマークするが、ドライ時の25秒落ちだ。
11時29分、ウエットを走行していたファン−パブロ・モントーヤがターン6でスピンし、コースオフ。グラベルで跳ねて転覆寸前、バリアにクラッシュ! モントーヤは無事ながら、マシンはウイングが壊れ、タイヤがすべて曲がってしまった。黄旗2本振動。皮肉なことにこのアクシデントの後、雨がやみ、青空が顔を出す。気温19度、路面温度24度というコンディションだ。
11時31分には、ようやくトラックがクリアになるが、まだまだ完全にドライにはならず、ようやく開始50分にストレートがほぼドライになった程度。そしてそのまま12時にチェッカーとなった。気温21度、路面温度26度という終了時のコンディションとなっている。
ウエットでの最速はデイビッドソンで、1分26秒552。フェラーリ勢はウエットで走らずじまいだった。マーク・ウエーバー、キミ・ライコネン、デイビッド・クルサード、ジャンカルロ・フィジケラらはインスタレーションラップのみしかこなしていない。前戦アメリカで初表彰台を獲得した佐藤琢磨は、10周をこなし16番手だった。