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レース終盤の雨は予想以上「わずか1分ほどの判断の遅れが大きなダメージになった」/ホンダ本橋CEインタビュー
2021年9月30日
前戦イタリアGPは2台リタイアで、ノーポイントに終わったアルファタウリ・ホンダ。それでも2021年F1第15戦ロシアGPでのピエール・ガスリーは初日フリー走行で3番手につけ、いきなりの速さを発揮する。しかし雨の予選ではタイヤ戦略のミスが響き、Q3に進めず。11番手からスタートしたレースも終盤の大雨への対応が遅れ、13位完走が精一杯だった。
一方の角田裕毅は初日から安定しないマシン挙動に苦しみながらも、予選Q2進出。しかしレースはガスリー同様にレインタイヤへの交換タイミングを逸し、17位に終わった。チームは昨年までと違って、ウエット路面でのセッティングに苦手意識がなくなっていただけに、「戦略的な判断、天候の読み違いが裏目に出てしまった」と、ホンダの本橋正充チーフエンジニアは悔しがっていた。
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──イタリアに続いて、残念な結果に終わってしまいました。
本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):はい。ちょっと疲れた結果でしたね(苦笑)。初日はそこそこいいパフォーマンスが見えていたのが、レース本番に向けてちょっと調子を崩してしまった。今までもそういうことはあったのですが、今回は初日特にいい走りができていた。それだけに、いっそう残念です。
──土曜日のウエット路面でも、ピエール・ガスリーは十分Q3に行ける速さがあった印象です。
本橋CE:そうですね。Q2の最後にタイヤが垂れてきたところで、チームが判断ミスをして(ステイアウトさせて)しまった。ウエットでのパフォーマンスはかなりよかったです。それは雨のスパでも同じでした。以前は雨が苦手なチームだったのですが、今季はタイヤを含めたマシンセッティングが上手にできている。それだけに惜しかったですね。
──ガスリーがあれだけ残念がっていたのも、手応えを感じていたのでしょうね。
本橋CE:予選、レース両方ですね。本人もかなり乗れていますし、戦略的な判断、天候の読み違い、その辺りが裏目に出てしまいました。
──一方でパワーユニットについてですが、FP3が大雨で中止になって、予選はぶっつけ本番でウエット走行になりました。エンジン全開率やグリップも大きく変わり、エネルギーマネージメントの調整はさぞ大変だったと思います。
本橋CE:はい。そこは比較的スムーズにやれました。突然のコンディション変化にも対応できるよう、事前準備をかなりみっちりやってきました。ドライバーもその変更に対して、しっかりスイッチ類を動かしてくれました。トラブルもなく、パワーユニットに関して言えば、雨の状況でもパフォーマンスを発揮できましたね。
■レースではマシンバランスとトラフィックに苦戦した角田
──レース終盤のレインへの交換の遅れは、チーム側があれほど降ると予想してなかったからですか?
本橋CE:そうですね。もともと軽いにわか雨という予報だったこともあって、このままスリックで行けると踏んだ。ここは1周が長いこともあって、走っている間にあっという間に状況が悪化して、そのためわずか1分ほどの判断の遅れが、大きなダメージになってしまいました。レース後ミーティングでも、戦略的な詰め、ドライバーとのコミュニケーションをいっそう重ねる重要性などを改めて確認しました。
──ドライバーからはもちろん逐次状況変化の報告はあったと思いますが、レースでの降雨は特にターン5から局地的に降り出して、他はまだドライでした。そこはドライバー、エンジニア双方にとって、なかなか見極めが難しかった?
本橋CE:ターン5で最初に雨を感じて、でもその次の周回ぐらいまでは、まだスリックで大丈夫という感じでしたね。それが急速に雨脚が強くなりました。
──逆に言えばキミ・ライコネン(アルファロメオ)など2、3台は、非常に早い段階でレインに変えていました。そちらの方が、逆に驚きですね。
本橋CE:確実に判断できるラップからすると、2周とまでは言わないにしても確実に1周は早かったですね。そこは予報の精度が我々より高かったのか、あるいは一か八か賭けた部分もあったのかもしれません。
──角田裕毅選手もかなり早いタイミングでピットに飛び込んで、お、いいぞと思ったらソフトでした。
本橋CE:ええ。ちょうど2セット目のタイヤが、そろそろ厳しくなっていたタイミングでもありました。入れた時は、まだスリックで行けるという見通しでした。というかスリックで走り通すことに賭けたということです。そしてその後の1分で、急激に天候が悪化していった。しかしそこで他チームがどうしていたかを見て、自分たちの戦略につなげることもできていたかもしれない。上に行くチームはそこがさすがに凄いなと思った次第です。
──角田選手は序盤からグレイニングに苦しんでました。週末を通しても、セッティングの煮詰めがうまく進まなかったのでしょうか?
本橋CE:そうですね。マシンバランスをうまくまとめきれていなかった。そのなかでもなんとか乗ってくれていたのですが、タイヤへの負荷は厳しかった。スタート直後に順位を落としたことでトラフィックにハマるダブルパンチもあって、タイヤがいっそう厳しくなってしまいました。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
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1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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