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リカルドが移籍後初優勝、マクラーレンW表彰台。フェルスタッペンとハミルトンは接触リタイア【決勝レポート/F1第14戦】
2021年9月13日
9月12日現地時間15時、2021年F1第14戦イタリアGP決勝が行われ、ダニエル・リカルドがマクラーレン移籍後、初優勝を飾った。
気温は28度、路面温度は44度という暑いコンディション。
スプリント予選でクラッシュしリタイアしたピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)は、ギヤボックス交換と合わせて今季4基目となるパワーユニットを投入し、ESがスペック違いの新型であるためピットレーンスタートが義務づけられた。スプリント予選を制したバルテリ・ボッタス(メルセデス)は金曜の今季4基目パワーユニット投入で最後尾グリッドスタートのペナルティを科され、19番グリッドからのスタートとなった。
ガスリーはレコノサンスラップでフロントサスペンションに違和感を訴え、ピットガレージで慌てて修復作業を行いピットスタートに臨む。ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)もリヤブレーキが過熱する問題を抱えるがスターティンググリッドについた。
角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)はスターティンググリッド上でブレーキに問題が見つかり、スタート10分前にメカニックがマシンをピットガレージに押し戻し、スタートを切ることはできなかった。
スタートタイヤは全車が自由選択となったが、ほぼ全車がミディアムタイヤ。4番グリッドに沈んだルイス・ハミルトン(メルセデス)、後方グリッドのロバート・クビサ(アルファロメオ)とボッタス、ピットスタートのガスリーだけがハードタイヤ、ミディアム勢のなかでもアストンマーティン勢は皮むきをした中古ミディアムを履いてスタートに臨む。
ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)はやや出遅れ、2番グリッドのリカルドが好発進でトップでターン1をクリア。ハードタイヤのハミルトンはターン1でランド・ノリス(マクラーレン)を抜いて3番手に上がり、ロッジアでアウト側からフェルスタッペンに並びかけ、スペースをなくして押し出され、ノリスが再び3番手を取り戻す。
好スタートでポジションを上げていたアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)がロッジアの入口でシャルル・ルクレール(フェラーリ)の前に出ようとするが、出口でカルロス・サインツ(フェラーリ)に押し出されガードレールにクラッシュしフロントウイングを失ってピットストップを余儀なくされる。さらにコース復帰が危険だとして5秒加算ペナルティを科された。
この事故処理のVSCは1周で解除され、リカルドがレースをリードし、後方ではボッタスが15番手に浮上し、3周目のターン1でクビサを抜いて14番手へ。ガスリーは4周目にピットに戻ってリタイアしている。
5周目にDRSが有効になり、フェルスタッペンは首位リカルドに追い着いていくが、背後についてコーナリングすることが難しい上にマクラーレンは最高速が速く、なかなか仕掛けるチャンスが訪れない。首位リカルドが2番手フェルスタッペンを、3番手ノリスが4番手ハミルトンを抑え込む状態で5番手ルクレールは3.5秒離される。ペレスは9周目のターン1からターン4でサインツを抜いて6番手へ。ボッタスもセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)を抜いて12番手まで浮上した。
11周目のパラボリカでノリスがややワイドになり、12周目のターン1でハミルトンがアウトに並びかけるが抜けず、続いてターン4でも並ぶがノリスがインを守る。ボッタスは12周目にニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)をメインストレートで抜いて10番手入賞圏まで挽回してきた。
17周目を迎える頃には各車ともリヤタイヤのデグラデーションが進んでスライド量が多くなる。ハードタイヤのハミルトンはノリスを抜くことが難しいと判断して近付きすぎずタイヤをいたわって走る。フェルスタッペンは21周目のターン1でロックアップしてシケインをカットし、リカルドとのギャップを広げる。
22周目にリカルドが先陣を切ってピットインし2.4秒でハードに交換。同じ周に入るはずだったフェルスタッペンはステイアウトし、翌23周目にピットインするが右フロントの作業に手間取って11.1秒を要してしまう。24周目にハミルトンがロッジアの入口でアウトに並びかけてパスし、ノリスはこの周にピットインしてフェルスタッペンの前でコースに戻った。
ハミルトンは確実にフェルスタッペンの前で復帰できる25周目にピットインしてミディアムタイヤに交換するが、4.2秒の静止時間を要してしまいフェルスタッペンの僅かに前でコースに復帰。しかしフェルスタッペンは譲らずレイトブレーキングでターン1にアウトからサイドバイサイドで入って行き、フェルスタッペンはスペースがなくなるなかでイン側の縁石をカットしながらターン2でハミルトンのインに飛び込み両者は接触。フェルスタッペンのマシンがハミルトンのマシンに乗り上げるかたちになり、両者ともにここでリタイアとなった。
セーフティカー導入となり、ルクレール、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)、サインツ、ボッタスらがピットインしてオーダーは首位リカルド、2番手ルクレール、3番手ノリス、4番手ペレス、5番手サインツ、6番手ボッタス、7番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、8番手フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、9番手ラッセル、10番手ラティフィとなった。
レースは31周目に再開となり、3番手ノリスがターン1でルクレールのインを狙うが抜けず。ノリスはターン3でイン側にタイヤを落としながらルクレールの前に出てマクラーレンの1-2体制となる。さらに32周目のメインストレートでボッタスがサインツを抜いて5番手へ。ペレスはロッジアで並んで入っていきルクレールをパスして3番手に上がったが、スペースがなくターン5のエイペックスをカットした。これに対し5秒加算ペナルティを科されてしまう。33周目にルクレールはターン1でオーバーシュートしボッタスを先行させるが、ターン4で抜き返して4番手を取り戻す。しかしボッタスは34周目のターン1でルクレールを抜いて4番手に上がった。
首位リカルドはペースが上がらず、2番手ノリスが後方ペレスとボッタスに迫られペースアップを要求する。3番手ペレス、4番手ボッタスはなかなかマクラーレン勢の背後について仕掛けるタイミングを掴めない。
43周目にDRSをなくしたペレスに対し、ボッタスはターン1で仕掛けるが抜けず。ターン4でアウトに並びかけて追い抜きを仕掛けるが、僅かに止まりきれず出口で後れ、ペレスが再び前に出る。
ニキータ・マゼピン(ハース)のリタイアによるVSCを挟んでマクラーレン勢は2台のポジションをキープしたままペースを上げ、後続を引き離しにかかる。
リカルドはそのまま53周を走り切り、トップでチェッカードフラッグを受けて2018年モナコGP以来の優勝を挙げた。最終ラップにはファステストラップも記録し26点を獲得してみせた。ノリスは1.747秒差で2位に入り、マクラーレンとしては2012年ブラジルGP以来の優勝、2010年カナダGP以来の1-2フィニッシュ。ペレスは3位でフィニッシュしたものの5秒加算ペナルティで5位に後退し、ボッタスが3位表彰台を獲得。4位ルクレール、6位サインツ、7位ストロール、8位アロンソ、9位ラッセル、10位オコンという結果になった。
(Mineoki Yoneya)
1位 | マックス・フェルスタッペン | 362 |
2位 | ランド・ノリス | 315 |
3位 | シャルル・ルクレール | 291 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 251 |
5位 | カルロス・サインツ | 240 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 189 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 177 |
8位 | セルジオ・ペレス | 150 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 31 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 566 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 537 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 512 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 366 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 46 |
7位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 36 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 14 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |