可夢偉「何をやっても見事にひとつもハマらなかった」

Sauber

ーーQ2で終わってしまいましたが、クルマの調子は？
「決まってないです。FP3のあともマシンのセットアップを変えたんですけど、ダメでした。大問題ですよ、今週はずっとそうです。恐る恐る走っているというか、毎セッション、ギャンブルですからね。FP1、FP2、FP3、予選と、どこかで当たればそれをベースに煮詰めていこうと思ってずっと変えているんですけど、全部外れました。何をやっても見事にひとつもハマらなかった」

ーー具体的に、どんなふうに良くない？
「全然良いところが見つからないです。クルマに乗っていても良く分からないんです。シンガポールの時ほどひどくはないけど、もうちょっとマトモに走れればなぁって。数えきれないほどやりたいことはあるんですけど、時間がない。あまりにも問題点がありすぎて、どこから手を付けていいのか分からないという状態です」

ーーQ2最後のアタックはセクター1でアタックを断念しました。
「ターン1でブレーキングしたら、突然タイヤが“亀”になったんですよ。走っていて、前のタイヤが“亀”に……裏返しの甲羅ですよ。絶対にそのまま前に滑っていくでしょ？（笑） 自分が運転していてタイヤが亀の甲羅になったらって想像したら、どうですか？ 恐いでしょ？（笑） そんな状態です」

ーーQ2の最後はテレメトリーが落ちていたということですが？
「テレメトリーを見ているエンジニアがいるんですけど、テレメトリーが落ちているから彼から何も指示がなかった。普段はたくさん（セッティングを）変える必要があるんですけどね。KERSのチャージ量のセッティングなんですけど、結構（セッティングによって）違うんですよ。そのセッティングが間違っていました」

ーーそれで、そのままピットに戻った。
「そこから、もう1周アタック行こうと思ったんですけど、（計測）1周分のガソリンしか積んでなかった。クルマが頑張ってうまくいけばギリギリQ3に行けるかな、というレベルだったので、完璧な（燃料が最も軽くタイヤが新品の）状態でアタックすればチャンスがあるんじゃないかと思ってそれに賭けたんです。ここは連続アタックできなくて1周休憩（スロー走行）を入れないといけないから、積む燃料としては、1周分か3周分ですからね。その燃料の重量差でコンマ1秒でも差が出れば良いなと考えました。でも、『1周で良い』って言ったのが裏目に出ましたね」

ーーそれは可夢偉選手自身の決断？
「そうです」

ーー明日はどんなレースに？
「『インドに美味しいカレーを食べに来ただけか』って言われないように頑張ります（笑）。何ポイントでも良いんです、1ポイントでも0.5ポイントでも。とにかくこのポジションですからね」

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