ジェンソン・バトンは、新生ホンダチームのドライバーとして迎えるバーレーンでのF1開幕戦を前に、かつてないほど強力になった手ごたえを感じていると話した。
昨年はBARとして参戦していた同チームは、バトンとチームメイトのルーベンス・バリチェロ、それにアンソニー・デビッドソンのいずれもが、開幕前テストで2006年シーズン用の新車RA106で見事な走りを披露し、常に上位のタイムを出していた。
新車で素晴らしいスピードを見せてきたホンダを、チャンピオン、ルノーのライバル候補の最右翼と見なす声が多い中、バトン自身も冬季テストをいい形で終了することができたと認めている。
「シーズン前テストのプログラムは非常にうまくいった」とバトン。
「RA106は最初から強力で信頼性があり、おかげで相当な走行距離を走ることができ、開発を推し進める上での自信を早い段階から与えてくれた。冬の間にできる限りたくさんのテストを終えようと頑張ってきたが、それは僕が走った距離を見てもらえば分かるだろう。またトレーニングも一生懸命やってきたので、精神的にも身体的にも今までになく強くなったと感じている」
ホンダはこの冬の間にバーレーンでテストを実施した数少ないチームのひとつであり、バトンはこのテストの成果が開幕戦で表れると思うと語っている。
「バーレーン・インターナショナル・サーキットは素晴らしいトラックなのでここでのレースを楽しみたい」とバトン。
「オーバーテイクのチャンスが何カ所かあるのは、何にしても大いに興奮させてくれる材料だし、高速の流れるようなセクションが素晴らしい。2月に行ったバーレーンでのテストは、僕らにとって大きなアドバンレージとなった。本番前にこの高温のコンディションでタイヤテストをしたミシュランユーザーは僕らだけなんだ」
「僕らのパッケージは本当に競争力があると思う。開幕戦で初めて、他チームと比べた僕らの位置づけがはっきり分かるわけなので、優勝争いができればいいと願っている。今週末に始まるレースが待ちきれないよ」
ルーベンス・バリチェロは今週末、1999年以来初めてフェラーリ以外のチームでF1シーズンの開幕を迎える。
2005年末をもって6年間在籍したスクーデリア・フェラーリを離れたバリチェロ。シーズンオフの新車RA106のパフォーマンスが大きな自信につながっているようだ。そのRA106は、バーレーンでは最速のマシンのひとつになるだろうと目されている。
すでに新チームになじんだバリチェロは、初めてホンダで走るレースを楽しみにしていると語り、上位で戦えるだろうと自信をのぞかせている。
「ホンダ・レーシングF1チームのドライバーとして走る初めてのレースになるので、本当に興奮するよ」とバリチェロ。
「今年の初めにこのチームに入ってからというもの、テストトラックで、またエンジニアたちと一緒に、本当に頑張ってハードワークを続けてきた。とてつもない周回数を重ねて、マシンのペースも上がったし、信頼性も確立できた」
「僕にとってもっとも重要なテストは先月のバーレーンだった。今週末に直面することになる高気温の中で車のセットアップ作業ができたし、かなりの距離を走りきって、身体コンディションのアップに本当に役立った。チームとも今ではすっかり打ち解けたし、ニューシーズンの最初のレースが待ちきれない。きっと僕らはかなりの競争力を発揮できると思うよ」