レッドブルは、4年にわたり行ってきた“ドライバー・サーチ”プログラムを終了することを明らかにした。ミナルディを買収し、スコット・スピードが来季F1へ参戦することが決定したため、その目的が達成されたというのが理由だ。
同プログラムは、アメリカ人の若手ドライバーを発掘、育成し、F1進出のサポートをするという意図で行われてきたが、開始してからわずか4年で、スピードにレースシートを獲得させるという成果を上げた。彼は今年公式にレッドブル・レーシングで2度にわたりテストを行ってきた。来季は同チームでフルタイムでテストドライバーの役割を果たすものとみられていたが、レッドブルがミナルディを買収し、2006年にはこれをセカンドチームとしてトロ・ロッソという名称で運営していく動きとなったため、スピードのためにレースシートが用意できることとなったのだ。レッドブルは2チームのドライバー・ラインナップをまだ発表していないが、スピードはビタントニオ・リウッツィと共にトロ・ロッソでエントリーするものと考えられている。
「ふたつのチームは、今後もそれぞれ完全に独立したチームとして活動する」とレッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナー。「ミナルディ、つまりスクアドラ・トロ・ロッソは、引き続きイタリアで運営される。両チームはそれぞれ異なる方針を掲げることになる」
「レッドブル・レーシングの目標は、はっきりしている。前に進み、さらに上を目指すということだ。一方、セカンドチームは、レッドブルの若手ドライバープログラムにおけるステップアップの最終段階という役割に焦点を置く。完璧に、若手ドライバーたちのショーウインドーといった形になるのだ」
レッドブル・ドライバー・サーチの主要目的が達成されたことで、同プログラムは現在のシステムでの活動は終了する。来季は正式な組織だった形でのドライバー発掘活動は行われないが、レッドブルは、今後も将来有望な若手アメリカ人ドライバーをチェックしていくとしている。