ミハエル・シューマッハーは、フェラーリは現在のチームのポジションから脱却して反撃を開始するだろうと強く語り、今週末の上海では今までより強力なパフォーマンスを期待している。
シューマッハーは昨年の中国GPはいい思いをしていない。また中国GPは、トルコと並び彼が勝利を飾っていないイベントのリストに残っている。今シーズン、ミシュラン勢が棄権したインディアナポリスでの1勝しか挙げていないシューマッハーであるが、今週末の上海での成功を望んでいる。
「チームとしてのモチベーションは落ちていないと思うよ」シューマッハーは上海でそう語った。「僕らはできる限り多くのレースで勝ちたいといまだに思っているけど、僕が前にも言った通り、時々は裏目に出ることもあるんだ」
「これまでがうまく行き過ぎていたと思う。上海での最初のグランプリ、それはすごく歴史的な出来事だと思うけど、そのときはブリヂストンのドライバー、つまり僕のチームメイトであるルーベンス(バリチェロ)が優勝した。彼の昨シーズンの努力は素晴らしいものだったし、ブリヂストンもいい仕事をしてくれた。今、去年と同じような状態にしたいと思っているけど、もちろん簡単じゃないことはわかっている。ただ僕らは決して諦めはしない」
シューマッハーは、フェラーリのタイヤサプライヤーの弁護にも話が及んだ。ブリヂストンは今シーズン、フェラーリの低迷の原因としてしばしば非難の対象となった。もっとも多くの評論家が言うには、問題点は車それ自体にあり、フェラーリとジョーダンやミナルディといった下位チームとの差が小さくなってきていることを指摘している。
「正確な数は覚えてないけど、いっしょに勝利を手にした数は50を越えるはずだ」シューマッハーはフェラーリとブリヂストンとの関係について言及している。「何か1つを原因として特定することはできない。というのも僕らは密接な素晴らしい関係を築いているからだ。開発に関するレベルは非常に高いものであり、これまでもブリヂストンが見せてくれた対応に関してはすごく印象的なことばかりだ」
「前にも言ったけど、成功は運じゃないんだ。僕らは皆、ここ何年かフェラーリ、ブリヂストンと一緒にすごくハードに作業をしてきた。じゃあ今年は必死にやっていないのかというとそんなことはない。ただ時々うまくいかないこともあるんだ。だけど僕らはまた元の強さに戻るためにすごく懸命に作業をしているんだよ」
「僕たちは別のタイヤサプライヤーからブリヂストンに移ってきた。最初にやった年は99年だったと思う。その当時の僕らは、数多くのチームの1つに過ぎなかった。でもジャン・トッドとブリヂストンのおかげでとても速くなったんだ。僕らの関係は素晴らしいものだし、将来のアイデアや開発作業の理解に関しても一致しているんだ」
「僕らが一緒にビルドアップできるようになるまでそう長い時間はかからなかった。単にプロフェッショナル的な作業だけの関係だけでなく、人間関係がとてもフレンドリーなんだ。僕がブリヂストンとの関係は良好だと言うのは、彼らが本当にいい人たちだからなんだ」
またシューマッハーは、来年チームは反撃に転じると語る。
「僕らは勝ち続けたいと思っている。それは間違いない」とシューマッハー。「今の僕らの位置は確かにいいとは言えず、勝つには難しい。ただ来年はV8エンジンにレギュレーションが変わる。ある種のシャッフルのようなものだが、だからといって今の各チームのポジションがそう大きく変わるとは考えていない。僕らはパートナーと共同に作業を進め、来年再びコンペティティブになれるよう問題点を解決していくつもりだ」