東京・お台場でのトヨタF1デモランイベントに先だち、MEGA WEB内の特設ステージで高橋敬三技術コーディネーション担当ディレクター(DTC)、木下美明モータースポーツ部長、ラルフ・シューマッハー、リカルドゾンタのトークショーがあった。
トークショーは前半が高橋氏、木下氏。後半がラルフ、ゾンタに分かれての構成。高橋DTC、木下部長は今季前半の初表彰台、そしてヨーロッパラウンドからの戦い、ベルギーGPでのラルフのタイヤ選択などについてトークを披露。「今年TF105で表彰台に上がれなかったらみんなで辞めようと言っていた。マレーシアで2位に入って、その話が新聞に載ったときカミさんに『生活かかってるのになんてこと言ってるの!』と怒られました」との木下部長のコメントには場内が笑いに包まれた。
鈴鹿へ向けては「表彰台が目標。できれば真ん中で」と木下部長が語れば高橋DTCも「今年何度か表彰台に上がっているので、その姿を日本の皆さんにもお見せしたい。鈴鹿はとても難しいコースだが、シミュレーションもできている。ヤルノ、ラルフともに集中力もあるドライバーなので、我々の今年の成長を見てほしい」と意気込みを語った。
続いて、ラルフとゾンタがエスカレーターに乗り、大歓声のなか登場。「これだけ多くの人が集まってくれてとても嬉しい」と口を揃えた。
ラルフは「96年にフォーミュラ・ニッポンで走っていたころから鈴鹿を知っているが、とてもチャレンジングなコース。なかなかオーバーテイクは難しいけど、ヘアピン、シケインで可能だ。相手がミスをすれば1コーナーでも抜ける」と鈴鹿の印象を語った。「ひとつ鈴鹿で残念なのは、ライバルチームの旗を振っている人が多いことだね! 今年はトヨタの旗を振って僕の応援をしてほしい」と語ると、観客からは盛大な拍手が起こった。
ゾンタは鈴鹿のセッティングについて「とてもテクニカルで、ドライバーの腕が試されるイベント。トータルのバランスが試されるコースだ。日本GPではヤルノ、ラルフの手助けができるようがんばりたい」とコメントした。
途中、コメンテーターとして登場した片山右京氏に「ラルフ、今は英語で喋ってるけど、ホントは日本語喋れるでしょ? 六本木とかで使ってたんじゃない?」と突っ込まれると「いやいや、六本木ってどこ(笑)? Fニッポンのころは山中湖に住んでたからわからないよ」とラルフ。この日は表参道のKDDIでもイベントをこなすなど多忙な日を過ごした両ドライバーだったが、自信ありげな、リラックスした様子が印象的だった。