ブラジルGP最初のフリー走行が行われ、マクラーレンのアレクサンダー・ブルツが1分11秒701で最速タイムをマークした。2番手は佐藤琢磨で1分12秒738と好タイムをマーク。しかしながら、土曜日に行われる予選の順位に対してペナルティーを受けるため、最後尾からの追い上げとなることが早くも確定している。
気温27℃、路面温度38℃でスタートしたブラジルでの最初のセッション。佐藤琢磨は新エンジンに交換している。このためミハエル・シューマッハーと接触したベルギーGPで受けた10グリッド降格のペナルティーに加え、エンジン交換のペナルティーで20グリッド降格、最後尾スタートが決定。一部では予選にも参加せず、ピットスタート(1回ピットストップ)狙いで戦い、さらには決勝前にもう1回エンジンを載せ換え、鈴鹿前のマイレッジをできるだけ少なくする戦略を取るのではないかという見方もあるようだ。他にM.シューマッハー、ジャンカルロ・フィジケラ、ファン-パブロ・モントーヤも1レース早くここでエンジンを載せ換えている。
マクラレーンのアレクサンダー・ブルツ、ジョーダンのニコラス・キエーサが開始とともに走行を開始。また、トヨタのリカルド・ゾンタ、レッドブルのビタントニオ・リウッツィらも加わり第3ドライバーがインスタレーションラップを開始。続いてミナルディのロバート・ドーンボス、ナレイン・カーティケヤン(ジョーダン)、ジャック・ビルヌーブ、フェリペ・マッサのザウバーのふたり、ジェンソン・バトン、佐藤琢磨のBARのコンビも早めのインスタレーションラップを行う。
そしてデイビッド・クルサード(レッドブル)、ファン-パブロ・モントーヤ(マクラーレン)もインスタレーションラップを行う中、ゾンタが最初のフルラップ走行を行い、1分16秒640のタイムをマークする。
ゾンタは翌周1分15秒628までタイムを更新するが、これをブルツが14秒581にまで縮める。レギュラードライバーに目を向けるとジャンカルロ・フィジケラ、フェルナンド・アロンソのルノー勢も1周のインスタレーションラップを行う。他に走行をしているのはリウッツィ、キエーサのふたりだが、タイム的には16、17秒台とブルツからは離され気味。
セッション開始から20分が過ぎるとマクラーレンのキミ・ライコネンもインスタレーションラップを行い、ピットへと戻る。それからおよそ10分が経つとセッションも後半へと入り、ブルツ、ゾンタが再び走行を初め、ブルツは1分14秒072、そして13秒898にまでタイムを縮めている。以下、ゾンタが15秒055、リウッツィも15秒439とタイムを更新している。キエーサは17秒台のままだ。
レギュラードライバーで最初にフルラップでタイムをマークしたのが琢磨でタイムは1分14秒048。さらに13秒717にまで更新すると、今度はゾンタが13秒573で逆転する。セッションが40分を過ぎても走行をしていないのがウイリアムズのマーク・ウエーバー、アントニオ・ピッツォニアのふたり、フルラップを走りタイムを記録しているのはフェラーリのふたりを加えた12人となっている。
セッションが残り15分となり、各陣営が本格的に走り出す。アロンソが1分13秒256のトップタイムを出すと、ブルツが一気に1分11秒701と大幅にタイムアップ。フィジケラもアロンソに次ぐ1分13秒364とルノー勢のタイムは2台とも揃っている。残り10分を切ったところで、佐藤琢磨が1分12秒738を出し、レギュラー勢トップタイムとなる2番手になる。ウイリアムズのふたりも最後の最後で走行を開始、1分13秒台半ばのタイムを出している。
1時間が過ぎセッションが終了。トップはブルツで1分11秒701、2番手琢磨12秒738、3番手にアロンソが12秒782というタイムで、ブルツの次に速かったサードドライバーはゾンタの10番手タイムとここブラジルはいつもと違う、グランプリウイークの始まりとなった。