ジェンソン・バトンが来季BARホンダに残留することが決定したのでは、との報道がイギリスで流れた。ウイリアムズF1との契約を、BARが買い取ったのではないかというのだ。
バトンが2006年および2007年にウイリアムズに加入する意志がないという事実を、フランク・ウイリアムズがついに納得するに至り、補償金の額について交渉がまとまったのだと、報道は伝えている。2004年末の契約承認委員会の介入により、バトンは、来季ウイリアムズに加入することとなっていた。今季中盤までにポイントリーダーの獲得点数の75パーセントを獲得するという条件を満たせなかったからだ。しかし、バトンは現在では、BARに残留し、来季ルーベンス・バリチェロと組むことを望んでいる。
契約を無効にしたいとバトン側は希望したが、ウイリアムズはこの点について交渉の余地なしとしていた。しかし、ウイリアムズは、モチベーションの低いドライバーを起用するよりは、やる気のあるドライバーふたりを揃えた方が得策であると考え直したのかもしれない。ニック・ハイドフェルドはBMWの“ワークス”チームへと移籍することがすでに発表されており、現在来季のウイリアムズのドライバーとして決定しているのはマーク・ウエーバーのみだ(とはいえ、彼もジャンカルロ・フィジケラとトレードされるのではないかとのウワサもあるが)。ウエーバーのパートナーの候補者としては、ニコ・ロズベルグとアントニオ・ピッツォニアの名前が挙がっている。
バトンの契約を買い取るための補償金としては、さまざまは金額が報道されているが、grandprix.comは1800万ドル(約20億円)で合意したとのウワサには疑問を呈している。
今週末のブラジルGPで、バトンの残留が正式発表されるのではないかとみられている。そうなると、2006年のラインナップはバリチェロとバトンで決定し、佐藤琢磨は放出されることになる。佐藤はBARでテストドライバーを務めるか、あるいは新シリーズ、A1グランプリに参戦するのではないかとのウワサも流れている。