ウイリアムズのテクニカルディレクター、サム・マイケルは、ニック・ハイドフェルドの代役として土壇場で起用されたにもかかわらず、モンツァで7位に入ったアントニオ・ピッツォニアのドライブを賞賛した。
それもあってか、彼らはハイドフェルドの回復に期待するよりも、ピッツォニアにスパでもう一度チャンスを与える方が賢明であるとの結論に至った。モンツァでの成績により、ピッツォニアは14番目という比較的有利な予選出走順を確保しているからだ。
また、以前からマイケルは、ウイリアムズチームの中でも熱心なピッツォニアの擁護者のひとりとして知られている。
「あれは本当に素晴らしい仕事だったよ」と、マイケルはクラッシュネットに対して語った。「テスト禁止期間があったので、彼は2カ月の間まったくテストをしていなかったし、モンツァでのテストはニックとニコ(ロズベルグ)とマーク(ウエーバー)が担当したので、彼は全然乗っていない。つまり、彼はいきなりクルマに乗り込んで、わずか10周か12周しただけで予選を迎えたんだ」
「レースでのラップタイムを見てみると、マークは(1周目のピットストップの後)着実に順位を上げて行った。彼はレースのほとんどをクルサードに抑えられた状態で過ごし、あの最後のピットストップの後でようやく自由に走れるようになった。ピットレーンから1コーナーまで続いたサトウとのバトルはすごかった。エキサイティングだったよ!」
「だけど、本当のベストドライブを見せてくれたのはアントニオの方だ。彼はモントーヤから43秒遅れでフィニッシュした。モントーヤはあのリヤタイヤのトラブルでおそらく6、7秒を失っている。まあ、そうしたこともレースの一部だとも言えるが、もしモントーヤとの実質的な差が50秒だったとしても、アントニオはレース全体をモントーヤから1周あたり1秒以内の差で走りきったことになるからね」