モンツァの情報筋が英クラッシュネットに語ったところによると、まもなくレッドブルがポール・ストッダートからミナルディチームを購入するようだ。
売買契約はこの週末にも成立すると言われているが、最終決定を前にミナルディ側が内容を確認するために1週間が与えられているという。
この買収劇によりチームはレッドブルUSAとなり、同社の飲料店がかねてから望んでいたPRの機会を得ることになる。また現在レッドブルチームでやきもきしているF1ドライバーたちの窮地をも救うことになる。スコット・スピード及び、クリスチャン・クリエンもしくはトニオ・リウッツィのどちらかはシートを得ることになり、残りの1名はレッドブルレーシングに残留することとなるものと思われる。またもしサテライトチームが作られるとなれば、そのチームの代表にはストッダートが就任するだろう。
興味深いことにレッドブルは来年に向けてスピードの残留の確約を発表している。ただその発表では、彼の役目は“メイン”チームのテストドライバーである。
また買収後、クリスティアン・アルバースとロベルト・ドーンボスは、共にチームに残留する見込みを失うことになりそうだ。
ポール・ストッダートはかねてよりミナルディの売却準備を特に隠そうとはしていなかった。ただ彼の唯一の懸念材料はチームの将来とスタッフの面々の去就であった。過去にこれまで彼に買収を持ちかけてきた“タイヤキッカーズ”達は、レッドブルが持っているような信頼性に欠けていたのだった。
レッドブルの買収、そしてそれに伴うストッダートの離脱はかなりな衝撃を業界に与えることになるだろう。反対の声を上げている者を静寂させるだけでなく、フェラーリ、レッドブル、そしてジョーダンと共にエクレストン側に就くということを意味している。マニュファクチャラーグループとエクレストン側のチームの数を6対4とし、両者のパワーバランスが大きく変化する。
また新チームは、提供数が制限されていると言われているフェラーリV10エンジンを得る可能性が出てくる。現時点ではコスワースエンジンを搭載する計画であるがその計画は廃棄となるかもしれない。もっとも長期的な視野に立てば、フェラーリエンジンを選択するのはごく当然であろう。
今回の取引についてクリスチャン・ホーナーは「私はパドックのゴシップには興味は無い」とだけ答えている。
ちょうど1週間前、オランダのアルジェミーン・ダグブラッド紙は、トルコGPの際に大手銀行のアムロ銀行代表は、ミナルディのストッダート及びF1の黒幕エクレストンと会合を持ち、オランダにおけるビジネスコンソーシアムを提案、またチームを共有するオファーを持ちかけていると報道している。