ミシュランのボス、ピエール・デュパスキエは、トルコGPのオープニングラップ、特にキミ・ライコネンが2台のルノーの間をすり抜けるようにしてリードを奪い返したターン9と10でのオーバーテイクシーンを‘ずっと忘れないだろう’と述べた。
日曜日のレースを終えて語ったデュパスキエは、ウイリアムズ勢が合計4回ものリヤタイヤのトラブルでリタイアを余儀なくされたものの、ミシュランにとってはすべてがほぼ完璧だったと述べている。ウイリアムズの2台を襲った問題については、現在調査が進められている。
「キミ・ライコネンのパフォーマンスは本当に素晴らしかった。オープニングラップに2台のルノーとサイドバイサイドで競り合った場面を、私はずっと忘れないだろう」
「ミシュランとしては、この週末が始まった時からチェッカーフラッグが振り下ろされる瞬間まで、すべてが完璧に計画どおりに運んだ」
「私たちの気象観測係が正確に予想していた日曜日のにわか雨は、路面のラバーを少し洗い流してしまったが、それほど大きな影響はなかった。日曜の磨耗率は土曜日よりも少し高かったようだ。しかし、それも心配するほどではなかった。私たちにとって、F1での88勝目となるこの勝利は、成功を収めたグランプリの週末の至高の瞬間だった」
ミシュランが1位から8位までのポイント圏内を独占したのに対し、ブリヂストンはまたしても悲惨な週末を過ごすことになり、2台のフェラーリは苦戦を強いられた。ブリヂストン陣営では、ルーベンス・バリチェロが1周遅れの10位でフィニッシュしたのが最上位だった。
「3週間前のハンガリーでいいレースができたことを考えると、ブリヂストン陣営の各チームにとっては期待外れの週末になった」と、ブリヂストンのテクニカルマネージャー、菅沼寿夫は述べた。「ミハエル(シューマッハー)は着実に順位を上げていたが、レーシングアクシデントによって入賞のチャンスを失い、その後はただ次のレースのことを考えて走るだけになってしまった。ルーベンス(バリチェロ)は安定したペースでレースを進めたが、中団グループから抜け出せなかった。ロバート・ドーンボスがいい走りを見せてくれたのは幸いだった。タイヤのパフォーマンスという点から言えば、私たちは来年以降に向けてこの新しいサーキットに関するデータを十分に収集した。タイヤに特にトラブルがなかったのはいいことだが、私たちとしてはこういったタイプのサーキットでのグリップレベルの改善を目指したい」