F1ドイツGP決勝は現地時間午後2時にスタート。67周のレースはルノーのフェルナンド・アロンソが優勝した。2位はファン-パブロ・モントーヤ(マクラーレン)、3位にはジェンソン・バトン(BARホンダ)が入賞した。日本勢はBARホンダの佐藤琢磨が12位。トヨタはラルフ・シューマッハー、ヤルノ・トゥルーリがそれぞれ6位、14位でゴールした。
予選とは打って変わって曇り空の下ドイツGP決勝は気温24度、路面温度30度、湿度53%というコンディション。スタート前に雨がパラパラと降るも直前に止みレースはひとまずドライコンディションで迎えた。
午後2時(現地時間)フォーメーションラップを終えスタート。各車一斉に1コーナーに飛び込むが佐藤琢磨はジャンカルロ・フィジケラと接触し右フロンント・ウイングを損傷して緊急ピットイン。しかし琢磨はその後ノーズを交換しレースへ復帰を果たしている。また同様にマーク・ウェーバーもスタート時の接触によりピットイン。一旦はコクピットを降りリタイアするかと思われたがその後11周目に再走を果たす。オープニングラップを終えてトップ5はキミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソ、ミハエル・シューマッハー、ジェンソン・バトン、ニック・ハイドフェルドという順位で展開された。
ライコネンはファステストを連発してアロンソとの差を広げ始め、12周目には6秒と快調な走りをみせた。早いところではこのあたりからピットインを行いハイドフェルドが15周目、20周目にバトン、22周目にはアロンソとシューマッハー、モントーヤが27周目にピットインを行っている。トップのライコネンは25周目にピットインしそのままアロンソの前でコースに復帰。27周目にはヘアピンでモンテイロが後方不注意によりビルヌーブが追突。これによりフロントのウイングが大破し緊急ピットイン。しかしその後修理しレースに復帰している。
1回目のピットインを終えた30周目に入ってのトップ8は、ライコネン、アロンソ、シューマッハー、バトン、モントーヤ、フィジケラ、クルサード、ラルフという順位。ライコネンとアロンソの差は11.5秒。ミハエル・シューマッハーはアロンソから20秒遅れ。その後方1.2秒に4番手バトン。さらに6.9秒後ろにモントーヤが最後列からの猛追を見せて順位を上げた。
ピットイン後も軽快に飛ばしてきたライコネンは突然の不幸に見舞われる。35周で2番手アロンソとの差を11.3秒にまで広げてアロンソとのチャンピオンシップ争いに生き残りたいライコネンであったが、36周目にハイドロリック系のトラブルによってコース上でストップ。ライコネンは無念にもコックピットを降り、リタイアという結果となった。
これによりアロンソがトップに浮上。その後も快調に周回を重ね41周目には2位以下に30秒の大差をつけて独走状態を築く。それとは対照的に3番手以降の3台による争いが激化。ミハエル・シューマッハーを長いこと抜けずにいたバトンは、45周目にようやくヘアピンでインからシューマッハーをパスし3番手に浮上。
バトンは44周目に2回目のピットイン、その2周後にはミハエル・シューマッハーがピットインしピット作戦によってバトンをパスしようとするが、ピットレーン出口から復帰しようとしたところ、シューマッハーの横をバトンは走り抜けていった。フィジケラも50周目にピットインするがそのままシューマッハーの後ろでレース復帰。またもやミハエル・シューマッハーを抜けずに、いらいらした状態で周回を重ねる。
シューマッハーを抜けずにいたフィジケラだが、チームからのゴーサインに65周目のヘアピンでシューマッハーのインを捕らえて4番手に浮上し67周のゴールまで逃げ切ることに成功した。
67周の周回を終え、トップでゴールしたのはアロンソで今季6勝目をあげた。以下2位は18台抜きを果たしたモントーヤ、3位バトン、4位フィジケラ、5位ミハエル・シューマッハーというトップ5だった。
アロンソはポイントを87点にまで伸ばして、ライコネンの51点よりもを36点リードして、この先のタイトル争いを有利なものとした。