先のアメリカGPでの騒動を忘れ去るためにも、ザウバーは今週マニ−クールで開かれるフランスGPで、再び両車ポイント獲得を目指す。
ジャック・ビルヌーブもフェリペ・マッサも同サーキットを特に好きではないと明かし、正しいセットアップを見つけることが難しいと話す。「マニクールで久しぶりに高ダウンフォース・トラックに戻るが、あそこはちょっと変わっているかもしれない。午前11時を過ぎると本当に暑くなるから、そのために車のセットアップは一日中変えていかなければならない」とマッサ。
「変化する目標を追い続けることになり、そのためにベストなセットアップを決めることは簡単でなくなるわけだ」
「いいラップタイムを出すのが一筋縄ではいかないサーキットでもある。低速から中速、高速まで、様々な難しいコーナーがたくさんあるからね。僕は高速で流れるような第1セクターが大好きで、それにオーバーテイクのチャンスがあるヘアピンも好き。また、その後の最初の高速S字コーナーも好きだが、最後のセクターはちょっと古くさいね」
一方のビルヌーブはこう語る。
「自分の好きなサーキットリストにマニ−クールが載らないことは認めなければならないが、いくつかある高速シケインは楽しいよ」
「アデレイド・ヘアピンは急ブレーキで追い越しのいいチャンスになるが、サーキットの他の部分はかなり低速だ」
仕事への熱意が足りないようにもみえるビルヌーブだが、マニ−クールには立派な実績を持っており、この週末はその維持をと願っている。
「過去のレースはいつもよかったから、またその調子でいければと思う」
「先週は最高だった。BMWとザウバーの発表は、僕には素晴らしいニュースだったし、僕らはヘレスで2日間のテストを行い、とても生産的な内容だった。C24でずいぶん走りこんで、いい仕事ができたと満足しているよ」
「ヘレスは本当に暖かいが、トラックは車のリヤエンドにかなりきつくなりやすく、そういう意味でマニ−クールに似ている。タイヤについてもいいテストができて、いい選択肢をいくつか見つけられたと思うので、フランスでのレースにはとても前向きだよ」
マニ−クールがドライバーたちから特に好かれていなかったとしても、エンジニアたちにとっては知的で面白いチャレンジになると、テクニカルディレクターのウィリー・ランプが語る。
「低速コーナーが組み合わさっており、トラクションとリヤタイヤの劣化が最大の問題になるし、高速コーナーでは車のバランスが違ってくる」とランプ。
「一日の間に路面温度が大きく変わり、グリップとバランスに影響する」
「タイヤの劣化の見極めが最善のレース戦略を決定する上で最も重要になる。金曜のわずかな周回の中でタイヤの劣化を最小限にするいいセットアップを見つけ出すことが、ドライバーとエンジニアの双方にとってのチャレンジとなる」