先のインディアナポリスでの騒動を過去のものとして払拭すべく、F1は今週末、ヨーロッパに戻ってくる。本当のF1を世に示し直したいという願いの中、ウイリアムズBMWの二人、マーク・ウエーバーとニック・ハイドフェルドは、マニ−クールで表彰台復帰を目指す。
ヌベール近郊の同サーキットで開かれた過去14回のグランプリのうち、ウイリアムズは5勝を挙げており、フェラーリと並ぶ最多優勝チームとなっている。ウエーバーとハイドフェルドにとっては並み以上の成功が期待される一方、チームは積極的な開発プログラムにより、今週末に向けFW27の‘重要な’空力パーツを作り出したという。
「マニクールにはF3とF3000で走っていた頃からいい思い出がいくつもある。ここでのグランプリは周りに何もないから好きじゃないという人もいるけど、そんなことは本当のところドライバーには関係ないし、むしろレースそのものに集中することができるから僕は好きなんだ」と熱く語るハイドフェルド。
「トラック自体もチャレンジングで好きだ。特に2つの高速ブラインドシケインは頂点がとてもタイトでいい。マニ−クールには新しいパッケージを持ち込むので、ポイント争いで取り残されないよう得点し続けるためにも、ニューパッケージでいい前進ができればと願っている」
空力の開発に加え、インディアナポリスで搭載したのと同じエンジンで走らなければならないものの、二人とも決勝には出ていないためエンジン面での不利益は少ない。フランスで攻めに出るための経験もあり、ウエーバーも自信を深めているようだ。
「新しい空力パーツには期待していて、すごく楽しみ。マニ−クールで初めて試すものだからね」とウエーバー。
「最大限に活用して、シリーズのヨーロッパラウンドのスタートをいい形にしたい」
「マニ−クールは素晴らしいサーキット。高速と低速のコーナーがうまく組み合わされ、ピットレーンが短いので何度もあるピットストップには役立つし、いいレースになる。マニ−クールに行くのが僕はいつも楽しみだ。フランスの地方にあって田舎なところが特に好きなんだ。ドライバーにとっても、フランスGPはサーキット外での楽しみという点ではとても地味なイベント。それだけにフランスのファンとの交流が楽しめるし、他に気を取られることなく、やるべき仕事に集中することができて嬉しい」