F1第7戦ヨーロッパGPは59周の決勝レースを行い、ルノーのフェルナンド・アロンソがキミ・ライコネンとのトップ争いの末に、今シーズン4勝目を飾った。2位にはウイリアムズのニック・ハイドフェルド、3位にはルーベンス・バリチェロが入った。
ヨーロッパGP決勝は天候は、晴れ、気温23度、路面温度40度。湿度53%というコンディションのなかスタートした。
午後2時、フォーメーションラップ開始10秒前までヤルノ・トゥルーリのマシンにメカニックが取り付いており、その後メカニックはマシンから離れるものの、トゥルーリにはレース開始直後、ドライブスルーのペナルティが課された。
フォーメーションラップが終了し、全車スターティンググリッドにつくが、9番グリッドのジャンカルロ・フィジケラがエンストを起こしたため、エクストラフォーメイションラップが行なわれた。フィジケラのマシンはロックした状態が続くが、間一髪、マシン群がストレートに戻ってくる前にメカニックによってマシンはピットへ向かった。フィジケラはピットスタートに。
ようやくスタート。スタートはファン-パブロ・モントーヤ、ライコネンが抜群でライコネンがハイドフェルドを抜いてトップで1コーナーに。しかし、モントーヤはマーク・ウェーバーとヒット! それにラルフ・シューマッハー、佐藤琢磨らが巻き込まれる多重クラッシュが発生。
1周目、キミ・ライコネンがトップにつけ、クラッシュに巻き込まれた佐藤琢磨とラルフ・シューマッハーはピットインしノーズ交換。
首位ライコネンは5周目に入ると、2番手のニック・ハイドフェルドに2秒差をつける。それに3番手トゥルーリ、4番手デイビッド・クルサード、5番手にフェルナンド・アロンソが続いた。
22周目、他車がピットに入る間に、アロンソが最速ラップをマークし首位に立った。そして序盤から好調だったクルサードは、ピットレーン速度違反によってドライブスルーのペナルティが課されてしまった。翌23周目にアロンソがピットインしている間に、すぐさまライコネンが首位を奪回した。
ところがライコネンは、30周目にアンダーステアを出してターン5でコースオフをしてしまう。ライコネンはその後再走を果たすが、さらに34周目の1コーナーでタイヤをロックさせてオーバーランを演じる。どうやら、ライコネンはブレーキにトラブルを抱えている模様だ。その頃13番手佐藤琢磨を追っていた14番手のラルフ・シューマッハーはターン6で単独スピンを演じグラベルへ。そのままラルフはリタイアとなった。
レースも終盤の47周目に入り、首位ライコネンと2位アロンソの差は7.4秒となっていたが、ライコネンのフロントタイヤから激しい振動が起きる。残り周回数が少なくなるにつれ、ライコネンとアロンソの差は徐々に縮まり、最終的にアロンソはライコネンに2.7秒差にまで迫る。残り2周になると、ライコネンの右前輪には、スタンディングウェーブ現象が発生。ファイナルラップ、激しい振動によって遂に最終ラップの1コーナー進入で、ライコネンの右前サスペンションは大破! ライコネンは今季3勝目を目前にしてリタイアとなった。
そのままアロンソがトップでチェッカー。今季4勝目を果たした。以下2位ハイドフェルド、3位バリチェロ、4位クルサード、5位シューマッハー、6位フィジケラ、7位モントーヤ、8位トゥルーリ、9位リウッツィ、10位バトンというトップ10だった。苦しいレースを戦った佐藤琢磨は12位で復帰戦を終えた。
首位のアロンソはドライバーズ・ランキングを59点に伸ばした。2位はライコネン、3位トゥルーリ。4位にハイドフェルドというランキングとなっている。
決勝終了時の気温は24度、路面温度は41度だった。