ジェンソン・バトンが沈黙を破り、BAR離脱を決意した理由を語り、金銭問題が原因ではないと明言した。
今季いっぱいでBARを離れ、ウイリアムズに移籍する決断をしたバトンだが、これまでその理由については口を閉ざしてきた。しかし6日の夜、ロンドンで記者会見を開き、来季ウイリアムズ入りするという意志を改めて表明した。また、これまで同様バトンは、金銭的な問題によりこの決断に至ったわけではないとの主張を繰り返した。
「お金が目的でF1の世界にいるわけじゃない」とバトン。「ウイリアムズに移籍しようと決めたのは、ワールドチャンピオンになるためだ。F1ドライバーのキャリアは常に動き続けるものだ。選手権3位や4位で我慢していることはできない」
「BARとは2年間の契約を結んだ。この契約は尊重してきたし、僕はいい仕事をしてきたと思う。でも、移籍したいと思った理由のひとつは、このチームには100パーセント満足してはいないからだ。そして、満足できない理由のひとつは、契約上いくつか問題があるからだ。これには悩んできたし、ある意味、デイビッドには期待を裏切られたように感じてきた」
「継続することは重要だ。でも、チームがどういった方向に進んでいくのか確信が持てなければ、そこにいて満足することはできないよ。来年身を置く場所としてBARがふさわしいとは思わない。タイトル争いができるとは思えないからだ。僕は、ウイリアムズとならそれができると思った。彼らにはリソースがあるし、マーク・ウエーバーと僕はいいコンビネーションだと思う。ウイリアムズなら僕にタイトル争いのチャンスを与えてくれると思うんだ」
金銭問題は関係ないということを強調し、バトンはBARからは、推定700万ポンドのウイリアムズとの契約以上の条件のオファーを受けたことを明かした。さらに、この2年間、ボーナスが未払いとなってきたためBARとの関係にひびが入ったというウワサも否定した。
この記者会見と同時期に、ウイリアムズはバトンとの契約を契約承認委員会(CRB)に提出したことを明らかにしている。これにより、バトンが来季どちらのチームに所属することになるのかは、CRBの判断に委ねられることになった。しかしバトンは来季ウイリアムズ入りできるという確信を持っているようだ。
「2005年はウイリアムズのドライバーになれると確信しているよ。だからこそ今日ここにこうして座っているんだ。弁護士たちも同意見だ。彼ら(CRB)が僕たちのポジションを理解してくれ、来年移籍できることになると思う。確信がなければ、こういう行動は取らなかったよ」