ラッキーストライクBARホンダが次に向かうのは、F1世界選手権第15戦。イタリアのモータースポーツにとって心の故郷ともいうべき、伝説的なサーキット、アウトドローモ・ナツィオナーレ・モンツァだ。ミラノの郊外にあるモンツァは、F1カレンダーの中で、最も高速の一戦だ。長い高速ストレートの間にタイトなシケインが点在し、一周の最後に来るのは、流れるように高速でカーブする、有名なパラボリカ・コーナーだ。このサーキットは、非常にスムーズな路面を持つ低ダウンフォースのコースであり、ドライバーたちは、一周の70%以上でアクセルを全開にする必要がある。チームは、モンツァの準備のために頑張って働いてきた。先週は3日間にわたり、このサーキットで、レギュラードライバー2人に第3ドライバーまで加えて、3台体制でテストを行った。チームは、空力やエンジンのテスト、ミシュランと共に集中的なタイヤ評価をするなど、マシンの全領域にわたって総合的な開発作業を遂行した。バトンは次のように語っている。「モンツァでレースをするのが楽しみだ。レースの週末の間じゅう、雰囲気はいつも素晴らしい。モンツァはローダウンフォースのサーキットだし、ウチのマシンはこのコースでよく走ってくれるはずだ。僕らの主目標は、ルノーの前でフィニッシュし、コンストラクターズ選手権2位の座に近づくために、できる限りのポイントを手に入れることだよ」
佐藤琢磨は次のように語る。「この前のスパでは完走できなくて、もちろんフラストレーションを感じたし、だからこそ、僕らはイタリアGPをすごく楽しみにしているんだ。夏のテスト禁止期間の後で、モンツァに戻れるのは嬉しいし、僕らはマシンに関して、かなりポジティブなフィードバックを得ている。モンツァは歴史的なサーキットで、時速360kmに達する唯一のコースだ。ここは、ロングストレートとシケインからできているサーキットだ。シケインではかなり縁石を使う必要があって、ダウンフォースが少ないから十分なメカニカルグリップが必要なんだ。オーバーテイクのチャンスはほとんどないので、ブレーキの安定性がとても重要になる。高速でチャレンジングなコーナーはないけれど、モンツァはいつもエキサイティングなレースになるから、あそこでレースできるのが本当に楽しみだよ」