マクラーレンのCEO、マーティン・ウィットマーシュが、現在論争の最中にある来シーズンのレギュレーション変更を巡って、他のチームとは異なる視点から批判の弁を述べた。
エディー・ジョーダンやポール・ストッダートといった弱小チームのボスたちがルール変更についてなかなか合意に達しないことに怒りを表しているのに対し、ウィットマーシュは話し合うべきレギュレーション変更が多すぎると述べた。
FIAはF1に参戦する全10チームに対し、9月6日を締め切りに来シーズンのレギュレーションに対する統一見解を提出することを求めており、締め切りを過ぎても意見が提出されない場合は、FIA会長マックス・モズレーが提案した安全性の向上、コスト削減、スピードダウンの構想を無条件で各チームに受け入れてもらうとしている。とはいえ、テクニカルディレクターたちとチームボスたちは、今後進む道についてこれまで意見の一致を見ていない。チームボスたちの間にしても同じことで、先日開かれたハンガリーGPでの話し合いは物別れに終わっている。
ウィットマーシュは、F1のコストが手におえないほど高騰していることを認めながらも、今回の提案は数が多すぎ、F1がレギュレーション変更のために負担を背負う必要はないと述べた。
ウィットマーシュはBBCオンラインのインタビューに対し、3リッターV10エンジンから2.4リッターV8エンジンに変更になるという今回の提案にいち早く反対を表明したエンジンパートナーのメルセデスを意識して、次のように語った。「私たちは提案されたレギュレーション変更の内容に同意できない。変更点があまりにも多すぎ、F1にとっていいことではないと思う」
「また、レギュレーション変更の手順と執行までの期間についても賛同できない。みんなが変化を求めている理由については理解しているが、あまりにも早急な変更を受け入れることで、自ら危機を招くようなことは容認できない。急騰するF1のコストを抑えたいというのなら、しかるべき時に新しいルールを導入すべきだ。そうでなかったら、かえって金がかかってしまう」