ジェンソン・バトンをめぐる争いは、BARチームが2005年に向けて、彼との唯一有効な契約を保有している旨を発表したことで、新たな局面を迎えている。
チームによれば、FIA契約承認委員会が、バトンは来季BARと契約しており、BMWウイリアムズチームとは契約していないことを認めたという。
BARチームの発表した声明によると、ドライバーがF1でレースをするために必要なスーパーライセンスは、その契約が契約承認委員会に提出され、登録されていて初めて有効となるという。
もしドライバーが別のチームと契約する場合、そのチームは契約を有効なものとするために、新規の契約を直ちに委員会に登録する必要がある。ウイリアムズチームは、どうやらこれに失敗したようで、BARは来季バトンを残留させるための争いにおいて、確固たる論拠を手に入れたと見られる。
チームの発表した声明は、以下の通りとなっている。
「FIA契約承認委員会は、本日(8月10日)付けで、BARのジェンソン・バトンとの契約が、2005シーズンに関して登録されている唯一有効な契約であることを書面で確認した」
「ドライバーの“スーパーライセンス”、すなわち彼がF1でドライブする権利は、その契約が契約承認委員会に提出され、登録されていて初めて有効となる。すべてのドライバーの契約には、優先権に関わるすべての紛争を契約承認委員会に委ねるという条項が含まれている」
「契約承認委員会は1992年に設立された。これは、ドライバーの契約を管理し、明白に確立され登録された契約がすでに存在する状態で、ドライバーがF1チームと新たな契約を結ぶ際に、優先権に関わる紛争を解決することを目指している。契約承認委員会の目的は、ドライバーに契約を履行させ、紛争を速やかに国際的なかたちで解決に導くことだ。そうした紛争は、国内法によって解決しようとすると、罪のない当事者にとって、またスポーツ全体にとって、まったく不適切な結果となりかねないからだ」
「コンコルド協定に署名しているすべての団体は、契約承認委員会の手続きに拘束される。新規のドライバー契約はすべて、その有効性を確立するために、即刻すなわち即座に、遅滞なく、契約承認委員会に登録されることが必要となる」
「当事者すべてを拘束し、最終的なものとなるこの手続きに、BARは進んで身を委ねている」