前戦アメリカGPではジャンカルロ・フィジケラが9位、フェリペ・マッサがリタイアという成績に終わり、それまでの連続ポイントフィニッシュが4戦で途切れてしまったチーム・ザウバー・ペトロナス。その結果、コンストラクターズ選手権でもマクラーレンに逆転されて6位に後退してしまった。
先週、ザウバーはバルセロナのカタルニア・サーキットで3日間のテストを行った。初日を受け持ったフィジケラとその後の2日間を担当したマッサは合計で294ラップをこなし、1分15秒942のベストタイムを記録した。このテストではフランスGPで投入される新型フロントウイングを試した他、後半戦に向けてのブリヂストンのタイヤ開発も行っている。
「マニ‐クールではあまりいい思い出がないんだ。2002年にはプラクティスで激しくクラッシュして、決勝を欠場したしね」とフィジケラ。「路面がスムーズなコースだけど、実際のところドライブしているときには特にスムーズだとは感じない。すぐに慣れてしまうんだ。路面がスムーズであれば車のセットアップは少しは楽になるが、その反面、温度によってグリップレベルが大きく変化するという問題もある」
「タイヤにとっては厳しいね。いいトラクションを得ることがとても重要だ。その点、C23はもともとトラクションのいい車だし、今回はまたいくつか新しい空力パーツを使う予定だから、いいところまで行けると思う」
また、チームメイトのマッサはこうコメントしている。「低速コーナーがいくつもあるから、かなり大きなダウンフォースが必要だ。それとタイヤのタレが大きいコースなので、ベストなタイヤチョイスを探し当てることが重要だね。全体としてはオーバーテイクが難しいサーキットで、路面には不思議な特性がある。ドライだとタイヤの消耗が激しいのに、ウエットではものすごく滑りやすいんだ。2002年のフランスGPは僕にとってシーズン中最悪のレースだったけど、今年はもっといいレースをして、ここ何戦か続いた不運を断ち切りたいと思っているよ」