ミハエル・シューマッハーが日曜、サンマリノGP6勝目を飾り、今季全4レースの4勝目を挙げて歓喜したフェラーリのジャン・トッド監督。レース後にライバルであるファン・パブロ・モントーヤから、フェラーリびいきと不当なドライビングを非難する発言が出たが、トッドはこれを一蹴した。
シューマッハーの今回の勝利は‘うれしい瞬間’だったと語るトッド。
「ミハエル・シューマッハーとフェラーリは9ラップ目にはレースの主導権を握った。このサンマリノGPは、イモラ・サーキットのファンの皆とそれにフェラーリ・マセラッティ・グループの家族関係者用の特設スタンドを前に、なにか心が温かくなる勝利だった」
その勝利もモントーヤの批判的発言で少々ケチが付いたが、トッドは気にすることもなく、むしろドライバーらのジレンマ、板挟みの感情について語った。
「ああいうコメントを発する前に2〜3分でいいから振り返ってみるということが彼には必要だ」とトッド。「ドライバーであることが大変なのは皆が分かっている。とても要求が多い上、時にはそうした発言をする前にしばし考えることが重要にもなる。彼は今回、車を降りてから報道陣の前で話すまでの間に、事故のことを振り返るだけの時間的余裕がなかったんだ」
「しかしこれはジレンマというものだろう。激しい競い合いも十分な追い越し術もないF1にするのか、さもなければ我々がいうところの事故が起きることはしかたがない。ただ単にミハエルは自分のポジションを守っただけだ。ミハエルでも他のドライバーでも、あの場面でポジションを守らないのなら職を変えるべきだろう」
「別な考え方をすれば、モントーヤだったら、ミハエルに追い越させるために道を開けたと思うか?ありえないだろう。それがレースだ。ドライバーなら自分のポジションを守るものだと私は理解している」