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【F1インタビュー】アストンマーティン代表「2番手の実力があると考えていなかった」成長過程にあるチームの改善を継続
2023年10月2日
2023年シーズンは開幕3連戦でフェルナンド・アロンソが表彰台に上り、一時はコンストラクターズ・チャンピオンシップでレッドブルに続く2番手につけていたアストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1チーム。そんな今季をマイク・クラック代表に振り返ってもらった。
「力強く戦うことのできた、素晴らしいシーズンです。昨年は55ポイントでシリーズを7位で終えましたが、今季はまだシーズンが終わっていないのに200ポイント以上を獲得しています。ただし、最終的な目標はもっと高いところに設定しているので、いまはさらに努力を続けているところです」
クラック代表がいうとおりアストンマーティンF1はシンガポールGP終了時点で217ポイントを獲得しているが、ランキングではメルセデスやフェラーリに先行されて4番手に後退した。
「そのとおりです」とクラック代表。「そもそも私たちは、本当の意味で2番手の実力があるとは、シーズン序盤の段階から考えていませんでした。ライバルは次々とアップグレードを実施しましたが、私たちはそれほどでもありません。したがってチームのメンバーに対しては『これからは自分たちを成長に導くレースを戦っていくことになる』と、第3戦か第4戦の段階で説明をしました。いずれにしても、ライバルに比べれば私たちの規模は決して大きくないので、この点は今後も努力をすべきだと捉えています」
チームの実力を養う努力は、単なるかけ声だけではなく、様々な施設拡充という面でも続けられている。
「私たちはスタッフの数が少なく、成長過程にあるチームですが、来年以降は様々な改善を行っていきます。たとえば新しい風洞を作り、シミュレーターも刷新します。また、工場を拡充して、より多くのパーツを内製することも計画しています。ただし、そういった努力をしたことによる成果は“デジタル的”に得られるものではありません。引き続きレースを戦い続け、確実に前進することで、こうした成長を実現できると考えています。いずれにしても、時間がかかることは間違いないでしょう」
ところで、アストンマーティンF1といえば、2026年からホンダのパワーユニットを使うことで注目を集めている。われわれ日本人ファンにとっては期待大のチームだが、クラック代表はどのように考えているのか?
「期待しているのは私も同じですよ!」 クラック代表は笑顔を浮かべながら、そう答えた。
「ホンダはレーシングスピリットを持った素晴らしい自動車メーカーです。現在、彼らはF1界で最高のエンジンを作っていますし、2026年以降もこれは変わらないと信じています。これは、間違いなく私たちにとってのアドバンテージとなるでしょう」
彼らは2026年に導入される新レギュレーションに関して様々な検討を重ねているという。
「レギュレーションの問題はとても複雑で、パワーユニットと車体をいかに統合させるかが重要になると考えています。まずはどのようなマシンの構成にするかを検討し、続いて、これにマッチしたシャシーのターゲットを設定する。この分野においても、ホンダとの調整をすでに進めています」
けれども、現時点でアストンマーティンはメルセデスAMGと、ホンダはレッドブルと提携している。現段階で詳しい情報交換を行えば、結果的に技術情報をライバル陣営に漏らすことにもつながりかねない。
「そのとおりです」とクラック代表。「そこで機密を守るために、私たちは情報を完全に分離して扱っています。私たちにはプロフェッショナルな仕事が求められているのです」
先日、HRCの渡辺康治代表にインタビューした際、「アストンマーティンはワークス待遇を受けたことがないので、自分たちにあったパワーユニットの仕様をリクエストするのがあまり得意ではない」と語っていた。この点について、クラック代表はどう考えているのか?
「私たちにもアイデアはいくつかあります。ただし、いまは自分たちの仕事に集中することが重要で、必要に応じてホンダと一緒に仕事をすることになります。いずれにせよ、私たちとホンダの関係はとてもオープンなもので、心配はしていません」
そもそもアストンマーティンF1はなぜホンダをパートナーとして選んだのだろうか?
「彼らがベストなパワーユニットを作っているからです。まあ、もしも私たちが(パートナーを)選べる立場にあったなら、そういう答えになるでしょう。しかも、ERSの技術でもホンダは抜きん出ている。2026年からのレギュレーションではERSの重要度がより高まるので、これは重要なポイントです」
いずれにしても、アストンマーティンがホンダのパワーユニットに大きな期待を寄せていることだけは間違いなさそうだ。
(Text:Tatsuya Otani)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
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1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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