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ペレスが大逆転でF1初優勝、レーシングポイントがW表彰台。オコンが2位に入賞【決勝レポート/F1第16戦】
2020年12月7日
12月6日現地時間午後8時10分、第16戦サクヒールGPの決勝が行われ、レーシングポイントのセルジオ・ペレスがF1初優勝を飾った。
この日は日中から風が強く空気中に砂が多く舞い、路面もダスティなコンディション。気温は21度、路面温度は24度と下がってきたなかでのスタート。
金曜に今季3基目のCEとESを投入したピエトロ・フィッティパルディ(ハース)と、予選後に今季4基目のICEとTCを投入したランド・ノリス(マクラーレン)が最後尾グリッドへの降格ペナルティを科され、予選順位に応じてノリスが19番、フィッティパルディが20番グリッドとなっている。
上位10台ではメルセデスAMG勢だけがミディアムでそれ以外はソフト、11番グリッド以下ではハース勢とニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、ノリスだけがソフトでそれ以外は全車がミディアムをスタートタイヤに選んだ。
スタートでバルテリ・ボッタス(メルセデス)の加速が鈍く、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がターン1にトップで飛び込んで行く。マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が好加速で真んなかを抜けようとするが行き場を失い3番手でターン1へ。その出口でボッタスがリヤの挙動を乱したためフェルスタッペンは僅かにバックオフを強いられ、ターン4ではペレスがアウトからフェルスタッペンの前へ。
右側のボッタスとの間で挟まれたフェルスタッペンは先にブレーキングをして引いたものの、アウトからインへ大きくターンインしたペレスの右リヤがシャルル・ルクレール(フェラーリ)の左フロントをヒットして2台がコースオフ。フェルスタッペンは行き場を失ってターン4のバリアにクラッシュし、フェルスタッペンとルクレールがここでリタイア。ペレスはピットインしてミディアムタイヤに交換し最後尾に下がった。
ターン3出口ではキミ・ライコネン(アルファロメオ)がスピンを喫したものの大事にはならずレースを継続。セーフティカーが導入され、レースは7周目に再開となる。
ラッセルは危なげなく首位をキープしてターン1へ。カルロス・サインツJr.(マクラーレン)がターン1でボッタスに並びかけてアウトから抜くが、ターン2の出口でサインツJr.がワイドになりボッタスが2番手を取り戻す。4番手ダニエル・リカルド(ルノー)、5番手ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、6番手ランス・ストロール(レーシングポイント)、7番手ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)、8番手エステバン・オコン(ルノー)、9番手にセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)をパスしたノリスが上がり、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)が11番手。
首位ラッセルはファステストラップを連発して2番手ボッタスをじわじわと引き離していく。アルボンは11周目のターン4でベッテルを抜き、ターン7でロックアップしたベッテルはその立ち上がりでペレスにも抜かれて12番手に後退してしまう。
20周目にタイヤの性能低下が進んだノリスを、アルボンとペレスがパス。ノリスはこの周にピットインしミディアムに交換する。ペレスはさらに翌周のターン4でアウトからアルボンを抜いて9番手に上がった。
タイヤのデグラデーションは想定よりも小さく、各車とも1ストップ作戦を狙ってタイヤマネージメントに徹する。
27周目にクビアトがピットインし、翌28周目にはサインツJr.とガスリーもピットインしミディアムに交換。クビアトはファステストラップを記録し、29周目にピットインしたリカルドはクビアトの後方に戻りアンダーカットを許すこととなった。リカルドはクビアトの背後からプレッシャーを掛けるものの追い抜きを仕掛けるには至らない。
41周目にオコンがピットインしてハードタイヤに交換し、ノリスの前10番手でコースに戻る。オコンの前にいたストロールもこれを見て翌42周目にピットインしミディアムに交換。オコンの前でコースに戻り、なんとかアンダーカットを阻止したものの、オコンはターン4でアウトから並びかけてターン5のインを取り前に出た。
45周目、ついに首位のラッセルがピットインし、ハードタイヤに交換して1ストップで走り切る戦略を採る。ラッセルはファステストを記録する走りで、49周目まで引っ張ってピットインしたボッタスはラッセルの8.5秒後方でコースに戻る。ボッタスはラッセルより5周フレッシュなハードタイヤで追いかけていく。
47周目にピットインしたペレスはストロールの後方8番手、アルボンは9番手でコースに戻りハードタイヤで最後まで走る。これで各車がピットストップを終え、首位ラッセル、2番手ボッタス、3番手サインツJr.、4番手クビアト、5番手リカルド、6番手オコン、7番手ストロール、8番手ペレス、9番手アルボンという順になる。
クビアトは53周目にピットインしハードに交換するが、その直後にラティフィがターン9出口にマシンを止めてVSC(バーチャルセーフティカー)に。その間にノリスがピットインを済ませ、すぐに解除となるが55周目にリカルドとサインツJr.もピットインしクビアトの前でコースに戻る。これでクビアトは順位を9番手まで落としてしまった。
3番手オコンと4番手ストロールの争いに追い付いたペレスは、56周目のターン4でストロールがオーバーシュートして4番手へ、さらに57周目のターン4でオコンを抜いて3番手に浮上した。
ボッタスは59周目にファステストラップを記録してラッセルとのギャップを5秒まで縮めていく。
62周目にはジャック・エイトケン(ウイリアムズ)が最終コーナーでワイドになって挙動を乱し、バリアにヒットしてフロントウイングを壊す。これでデブリがコース上に落ちたためVSCが導入され、さらにセーフティカー導入となる。
メルセデスAMGはここで2台のマシンを同時ピットインさせてミディアムに交換。しかしここでタイヤセットのつけ間違いが判明し、ボッタスはクルーの咄嗟の判断でハードタイヤに戻してコースへ復帰させる。先にコースインしたラッセルはセーフティカー中にもう一度ピットインを強いられ、ボッタスの後方5番手でコースに戻る。しかしラッセルは予選Q2で使用しただけのフレッシュなミディアムタイヤに履き替え、タイヤエイジでは前のマシンよりも優位に立つ。
これで首位ペレス、2番手オコン、3番手ストロール、4番手ボッタス、5番手ラッセル、6番手サインツ、7番手リカルド、8番手クビアト、9番手ガスリー、10番手アルボンという順。
レースは69周目に再開。70周目のターン4でボッタスはややブレーキングをミスしてオーバーシュートし、ラッセルはこれを見逃さすターン6のアウトから並びかけてターン7でインに飛び込みパス。ラッセルはさらに72周目のターン1でストロールのインに飛び込んで3番手に浮上する。後方ではアルボンもクビアトを抜いて8番手に上がった。
ラッセルは73周目のターン4でオコンを抜いて2番手へ。首位ペレスとは3.5秒差でファステストラップを記録して追いかけていく。ただしペレスとのペース差は0.2秒〜0.4秒しかなく、なかなかギャップは縮まらない。78周目のターン1でアルボンはボッタスをパス。
ここでラッセルはなんと左リヤのパンクに見舞われピットインを強いられて14番手まで後退。ラッセルはソフトタイヤでプッシュして追い上げていく。86周目にターン4でガスリーを抜いて10番手へ。
首位ペレスは2番手オコンまで9秒差となり、ややペースを落として悠々と走行。最後まで後続を寄せ付けることなく、ペレスはF1参戦190戦目にして初優勝を飾った。2番手オコン、3番手ストロール、4番手サインツJr.、5番手リカルド、6番手アルボン、7番手クビアト、8番手ボッタス、9番手ラッセル、10番手ノリスという順でフィニッシュ。ただしラッセルはタイヤ使用の規定違反についての審議がレース後に待っている。
(Mineoki Yoneya)
1位 | マックス・フェルスタッペン | 362 |
2位 | ランド・ノリス | 315 |
3位 | シャルル・ルクレール | 291 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 251 |
5位 | カルロス・サインツ | 240 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 189 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 177 |
8位 | セルジオ・ペレス | 150 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 31 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 566 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 537 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 512 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 366 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 46 |
7位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 36 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 14 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |