ドライバーウォッチング　ライコネン：典型的なスパウェザーに翻弄された予選

xpb

　予選開始直前に雨。しかしすぐに止み、Q1の最中に路面は急速に乾いて行く。Q2の15分間は、終始ほぼドライ。ところが最後のQ3で再び雨が降り始め、しかもコースの半分はほぼ乾いているという厄介なコンディションとなった。

　その後、雨は激しくなるが、まもなく止み、またも路面は急速に乾いて行く。この典型的なスパウェザーに、キミ･ライコネンは完全に翻弄されてしまった。結果は8番手。

「ちょっとタイミングが悪かったね。あと数秒早くフィニッシュラインを通過してたら、もう1周アタックできてたんだけど」

　いつもながらの淡々ぼそぼそ口調だが、おのずと悔しさが滲む。この時点で路面はどんどん乾いており、タッチの差、数秒違いでもう1周走れたハミルトン以下の3人は、みごと1，2，3番手を独占している。ライコネンがそこに割って入っていても、おかしくはない。

「まあ明日のレースも、同じようなコンディションみたいだし、そうなるとグリッド順はほとんど関係ないよ」

　そこまで言ってから、キミは「ただし」と付け加えた。

「ドライ路面だったQ2は、最速だったろ。ドライコンディションでのクルマの挙動は、抜群にいいんだ。だから明日は、本当は晴れを期待してるんだけどね。こればっかりは、どうにもできないし」

　とはいえ元気がないように見えた前戦ハンガリーも、予選6番手から2位表彰台。このところクルマの戦闘力も確実に増してるし、実はキミ本人は「雨でも晴れでも、心配してない」のかも。

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