北米ラウンドを終え、ファクトリーのあるイギリス・リーフィールドへ戻ったSUPER AGURI F1 TEAMは、グランプリ100周年記念となるフランスGPと、今月末にホッケンハイムでデビューを飾ることになるニューマシンSA06の導入へ向けて、準備作業に全力で取り組んできた。現在、SAF1のスタッフ数はわずか135人にすぎず、これまでも目標の期日に作業を間に合わせるのは困難を極めたが、成長と発展を目指し、チーム全員が常に110%の努力を続けている。
今回のフランスGPではフランク・モンタニーが再びセカンドドライバーを務め、山本左近が金曜日のフリー走行でサードドライバーという重要な役割を務める。SA06の発表の場となるドイツGPからは、山本左近がSUPER AGURI F1 TEAMのセカンドドライバーとしてレースに出場することになる。
「グランプリ」と呼ばれた最初の自動車レースは1906年にルマン近郊で開催されたフランスGPだった。1、238kmを2日間かけて走るというレースで、ルノーを駆ったハンガリー人のフェレンツ・シスが優勝を果たしている。1950年以来、フランスGPは1955年を除いて、毎年開催されている。現在はヌベールのマニクール・サーキットで開催されているが、その前はクレルモン・フェラン(4回)、ディジョン(5回)、ル・キャステレ(14回)、ルマン(1回)、レーム(11回)、ルーアン(5回)と、合計7カ所のサーキットで行われてきた。これを上回るのは8つのサーキットで開催されてきたアメリカGPだけだ。
佐藤琢磨
「このフランスGPは現在のマシンであるSA05で戦う最後のレースだ。スタンダードなエアロパッケージを用いる予定なので、厳しい週末になることが予想される。北米ラウンドはローダウンフォース寄りのエアロパッケージだったが、スピードと戦闘力という意味では北米ラウンドの勢いをキープしていかなければならない。いいレースになることを期待している」
フランク・モンタニー
「マニクールはF1ドライバーには人気の高いサーキットであることもあり、再び訪れることができてうれしい。このサーキットは高速シケインと低速コーナーがミックスされたバランスのいいコースだ。当初はこのレースでニューマシンが発表される予定だったが、このフランスGPがSA05での最後のレースとなった。SA06が導入されるドイツに先駆けて、全力を尽くし、いいレースにしたい」