今年のF1ルーキーのひとり、パトリック・フリーザッハーが、今週末メルボルンで迎えるミナルディチームでのデビューを前に、限られた時間内で自分のフィットネスレベルを十分な水準にまで高めるのは難しいと述べた。
ドイツのダー・スタンダルド紙のインタビューに答えて、彼はミナルディとの契約が正式に発表されて以来、ジムで必死のトレーニングを続け、首の筋肉だけでも1時間半も鍛えているのだが、それでもオーストラリアでは首の筋肉にトラブルを抱えそうだと語った。この正式発表の直前まで、フリーザッハーは自分がサードドライバーに納まるものと思っていたからだ。
「まだF1のレースを戦うのに十分な体力レベルに達していない」と、開幕前の最後のテストを終えたばかりのフリーザッハー。
「テストで95周走ったら痛み始めた首の筋肉もそうだけど、ステアリングホイールに伝わる振動もF3000とは比べものにならないほどすごいんだ」
こうしたルーキーにありがちな‘トラブル’に加えて、彼は未経験のサーキットをゼロから学ばなければならない。実際のところ、彼は過去にオーストラリアという国を訪れたことすらないのだ。フリーザッハーは最近の若いドライバーたちがよくやるように、プレイステーションのシミュレーションゲームでコースレイアウトを学習しようと試み、さらにプラクティスが始まる前にメカニックたちと共に出かけるコースの下見を最大限に生かそうと考えている。しかし、彼は早くもかなり控えめな目標を口にしている。
「レースを完走したいね。そして、できることならビリにはなりたくない」
ただし、この目標を達成するために乗り越えなければならない障害として、まずミナルディがレースに参加できるかという問題がある。彼らが2004年の車を走らせることに同意する書類に、フェラーリがまだサインをしていないのだ。ミナルディが2005年型のマシンを用意できるのはヨーロッパラウンドの初戦、イモラでのレースになる予定で、ミナルディはオーストラリア、マレーシア、バーレーンの3戦に旧型車で出走することについて、“同郷”のフェラーリの承認を待っているという状況にある。