F1ハンガリーGPが13日、初日午前のフリー走行1回目で幕を開け、まずはフェラーリのミハエル・シューマッハーがトップタイムをマーク。2番手にルーベンス・バリチェロがつけ、フェラーリのワンツー発進となった。
金曜日午前11時からのフリー走行1回目は気温25度、路面温度36度。ストレートには4〜5m/毎秒の向かい風が吹いている。
今回から、トヨタのドライバーが変更となっている。クリスチアーノ・ダ・マッタが降ろされ、サードドライバーのリカルド・ゾンタが昇格。ゾンタの代わりにライアン・ブリスコがサードカーのステアリングを握る。
マシンの目立った変更はウイリアムズ・BMWで、特徴的なセイウチノーズをついに捨て、旧型のプレーンなノーズに戻している。ただし、ファン−パブロ・モントーヤ用のスペアカーはセイウチノーズのままだ。また、小さいところではマクラーレンのデイビッド・クルサードがこのレースのみヘルメットのデザインを変えている。
セッション序盤は、例によってサードドライバーたちが周回をこなす。開始15分にはBARホンダのアンソニー・デイビッドソンが7周目に1分26秒280をマーク。ちなみに、昨年のポールタイムはフェルナンド・アロンソの1分21秒688だ。その後5分が経過しても、トップチームはまだ連続周回を行っていない。フェラーリはまったく走ってもいない。
そんな中、開始21分にミナルディのゾイト・バウムガルトナーがピット入り口からスローダウン、コースマーシャルに押されてピットへ戻された。
開始23分になると、ザウバー勢がタイムを上げる。まずはフェリペ・マッサが1分25秒218でトップに浮上すると、直後にはジャンカルロ・フィジケラが1分24秒198でトップに立った。フィジケラは翌周、途中までタイム更新しながらターン9でコースオフ。コースには復帰したものの、アタック前半をフイにした。
フィジケラのタイムは、開始34分にデイビッドソンが1分22秒994で更新。ホンダエンジンの最高回転は1万8611rpmを記録している。
セッションも半分を過ぎた36分、シューマッハーがようやくコースイン。しかもその2周後、シューマッハーが最初のアタックで1分21秒552を記録、あっさりと昨年のポールタイムをブレイクしてしまった。さらに5分後には、シューマッハーの直後にコースインしたバリチェロがシューマッハーの1.1秒落ちで2番手に。トヨタのオリビエ・パニスもなかなかコースインしなかったが、早くも3番手に浮上した。
セッションも残り11分となったころ、最終コーナーで突如黄旗が提示された。なんとコース上をウサギが走ったためだ。幸いウサギは撥ねられることもなく姿を消した。
ウサギが姿を消すと、アタックを始めるドライバーが増える。インスタレーションラップのみだったデイビッド・クルサードがアタックをはじめ、1.5秒落ちの4番手に浮上した。さらに終了2分前には、それまでノータイムだったキミ・ライコネンがセクター1を最速で通過。しかし、セクター2でコースをはみ出してしまった。それでもライコネンは4番手となっている。
12時、チェッカー。ミハエル・シューマッハーがトップで、バリチェロが2番手。フェラーリがワン・ツーとなった。3位がデイビッドソン。この3人だけが1分21秒台。区間タイム最速はセクター1がライコネン、2と3がミハエル・シューマッハー。終了時の気温は26度、路面温度は42度だった。